住民投票は委員会採決で「反対多数」 静岡市の清水庁舎移転問題

清水庁舎移転の是非を問う住民投票条例案が、静岡市議会の総務委員会で審議されました。委員会採決では、条例制定について反対多数となりました。

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 清水庁舎の移転をめぐっては、市民団体がその是非を問う住民投票条例案の直接請求に必要な署名数を大きく上回る5万2300人分の署名を集めました。  きょう開かれた市議会の総務委員会では、条例の制定について審議されました。

創生静岡 風間重樹市議:「市長への質問という体裁で質問をさせていただきたい。意見書で、『正当な手続きで、十分な審議を経て議決をいただいた』と市議会の議決の重さをお話しているが、現実面としては、議会に諮ることなく一時停止ということ。違和感があるんですが、田辺市長はこの整合性についてどう考えているのか」

市の担当課長:「一時停止ということは、事業の中止を前提にしたものではない。検討を進めて目途が立ったものから再開する」

創生静岡 風間市議:「住民の同意・過半数が得られているということ、意見集約が十分図られているならば、5万2300という住民の直接請求の動きもなかったのではないか、矛盾していると思うが、その見解は」

市の担当課長:「去年9月の議会の議決に、ご納得いただけなかった方が、事業の見直しを求める行動として、直接請求精度を活用したのではないか」

 別の市議からも厳しい質問が。

共産党 内田隆典市議:「何を根拠に賛同が多かったという認識になっているのか」 市の担当課長:「今まで私が説明してきた様々な手法で聴取した市民意見については、賛否を問う形での聴取は行っていない」

 この後、市議会で過半数を占める自民党や公明党などが「市議1人1人が市民に意見を聞いてきた」などと、条例制定に反対する意見を述べ、委員会の採決では7人中5人が条例案に反対しました。条例案は7日に本会議で採決されますが、自民党などの反対で否決される見通しです。