【シリーズ移住促進 静岡】富士山を見て暮らす 住宅購入に補助金 富士市

 新型コロナの感染拡大で東京一極集中から地方への移住に注目が集まっています。富士市、子育て世代に人気の移住地となった理由を取材しました。

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大林莉子さん 「玄関を開けた時の空気感だったりとか、ものすごく静かで、
 東京とか関西のほうにいた時とかは感じられなかった星の綺麗さとか、そういうのをすごく感じて住んで良かったなと思います」

富士市に住む大林莉子さん、28歳。去年、兵庫県から移住してきました。夫は現在大阪に単身赴任中で、週末に自宅へ帰ってきています。

実は富士市では今、大林さんのように県外から移住してくる人が急増しています。

県外からの移住者 富士市は2年連続最多

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富士市

小長井義正市長 「富士市におきましては県外からの移住者が102人と初めて100人を上回り、2年連続で県内最多となりました」

静岡県によると、昨年度、県外からの移住者が最も多かった富士市。その多くが40代までの子育て世代だといいます。そこにはある秘密が…

大林莉子さん
「もともと高校生まで地元が富士市で住んでいたんですけど、一回外に出て、結婚をして家を建てようとなった時に、富士市の補助金があったのでそれが本当に背中を押してくれて、家を建ててここに住もうと決めることができました」

利用したのは富士市独自の住宅取得助成制度。夫婦のどちらかが40歳未満で新たに住宅を購入することなど、条件を満たせば最大200万円の補助を受けられます。

大林莉子さん
「やっぱり移住してここに住むぞって決意するのって結構勇気がいるので、お金の面て心配するんですよね。なのでそういうところを背中を押してもらえる市の補助金っていうのは、すごく私にとっては大きかったです。」

大林さんは兵庫県で、新聞社に勤務していました。移住をきっかけにフリーライターの仕事を始めたといいます。

Q.PCとかスマホがあれば仕事ができちゃう?
大林莉子さん
「そうですね。どこでもできます。『今の時代』に合ってるなって、自分でも働きやすいです」

オンライン移住相談会

画像: オンライン移住相談会

オンライン移住相談会

 移住後に新しい仕事を始める人は少なくありません。一方で新型コロナの感染拡大でテレワークが普及したこともあり、同じ仕事を続けながら首都圏から地方への移住を希望する人も増えています。 富士市移住担当者
「富士市のなんと言っても売りの所は、富士山が大きくドーンと見えるところです」

住む場所を選ばない働き方が浸透する中、市が力を入れているのが「オンライン移住相談会」です。
参加者は…。

千葉県の相談者 30代
「家を買うなら都内がいいなと思っていたんですけど、コロナがきっかけでもう少し地方に住むっていうのも本格的に考えようかってことで今回お話を伺いました」

新富士駅から東京駅まで70分 アクセスの良さ

画像: 新富士駅から東京駅まで70分 アクセスの良さ

魅力はアクセスの良さ

首都圏へのアクセスの良さも売りの一つです。 杉澤洋佑記者
「こちら、新富士駅から東京駅まで新幹線でおよそ70分ほど。早いダイヤだと60分で行けるものもあります。こうした首都圏へのアクセスの良さが富士市への移住を考えるきっかけになっているということなんです」

富士市によると市内から東京へ新幹線通勤している人はおよそ1000人。
現在、都内の会社に勤めているという別の移住相談者も、新幹線が使えるのは魅力の1つだと話します。

埼玉県の相談者 50代
「あと何年かは東京と埼玉の間くらいにある会社なんですけど、週1回か2回通い続けるので、そのことを考えると新幹線の駅があるほうがいいですよね」

移住してみて地方の魅力を発見

 移住から1年が経った大林さんは、今後さらに地方移住が注目されると感じています。 大林莉子さん
「住んでいるのは富士市なんですけど、暮らしているのは市街だったりとか、県外も含めて広域での暮らし方が出来ているのが富士市の人たち
結構多いんじゃないかと思っていて、そういう多拠点、いろいろ移動して楽しむっていうことをできるのが富士市の魅力でもあるのかなと思います」

新しい生活様式を国をあげて模索している今、地方が持つ役割が大きくなってくるかもしれません。