修学旅行は静岡県内で…浜松市に特需 去年まで「ほとんどなし」から、今年は5800人以上

 定番の首都圏や関西、沖縄で感染が広がり、静岡県内の小中学校は、リスクを抑えた修学旅行に頭を悩ませています。そこで、今、注目されているのが浜松市です。

画像1: 修学旅行は静岡県内で…浜松市に特需 去年まで「ほとんどなし」から、今年は5800人以上

 定番の首都圏や関西、沖縄で感染が広がり、静岡県内の小中学校は、リスクを抑えた修学旅行に頭を悩ませています。そこで、今、注目されているのが浜松市です。  浜松市では全国的な修学旅行の行程見直しを受け、地元の公益財団を中心に誘致活動を展開。去年までは、ほとんど修学旅行の受け入れはありませんでしたが、今年は県内外77校、5800人以上に上りました。

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浜松・浜名湖ツーリズムビューロー誘客推進事業部 鈴木康久部長:「今まで浜松には修学旅行はほとんどなくて、こんなに多くの修学旅行が来るのは本当に驚いている。友達と一緒に修学旅行を学校の思い出としてしっかり焼き付けてほしい」 新しい形の修学旅行。子どもたちに密着しました。

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 今回、浜松市を訪れたのは三島市立錦田小学校の6年生97人。出発2週間前から毎日欠かさず、検温など体調チェックを続けてきました。旅のスローガンは「学習しよう!学校ではできないことを!」。  きのう、まずは浜松城公園に向かいました。城の中では密集を避けるため、時間をわけてクラスごとに見学します。初めて見る城のスケールに、驚く児童たち。

児童:「すごい高いです!石垣が大きい!」

児童:「すごいきれいで(石垣の)野面積みがすごくきれいで…」
記者:すごく詳しいけど勉強してきたの?
児童:「はい、もともと歴史が好きで」

 充実した時間に浸りながらも、感染症対策は怠りません。バスに乗るときは手を消毒。さらに、車内でも。 先生:「(普段は)バスでは楽しくレクレーションをして過ごしますが、今年はマスクをして会話もせず、ビデオ鑑賞をすることで感染対策をしています」

 移動中の楽しみ、クイズ大会も今回は我慢。気持ちをぐっと抑えて次の目的地に向かいます。

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 続いて、到着したのは浜松科学館。プラネタリウムの上映前、引率の先生たちが慌ただしく打ち合わせしていました。

学年主任の先生:「(児童が座る)区画どう分けます?1、2、3組… 」

 子どもたち同士のソーシャルディスタンスの確保に奔走します。

学年主任の先生:「なるべく密を作らないように、1席ずつ空けるとか、色々と考慮しました」

東京には行けなかったけど

 締めくくりは「うなぎパイファクトリー」。静岡を代表する洋菓子の製造過程を学びました。そして、おみやげを次々と購入。静岡の魅力や歴史を知る2日間を終えました。 男子児童:「東京に行けなかったけど、静岡市と浜松市でたくさんの思い出が作れてよかった。卒業するまでクラスのみんなともっと仲良くなりたい」

男子児童:「自分が住んでいる都道府県で、こういうところがあったんだなということを知るとができてよかった」

女子児童:「県外じゃなくて県内にもいろんないいところがいっぱいあるのが知れてよかった。先生たちが県内でも行ける場所を旅行会社の人と話して決めてくれたりして、家族も協力してくれて色々決めてくれてよかった」

 修学旅行を断念する学校もある中、新しい形での実施を決めた三島市立錦田小学校。児童だけでなく、教師にとっても財産になりました。

三島市立錦田小学校 大畑孝雄校長:「子どもたちの笑顔を見て、本当にやってよかったと思う。今年はダメなのかなと諦めていた子もいたと思います。最初から諦めるのではなく、工夫してやっていけば実現できるということがわかった」

 思い描いたものとは違った修学旅行。それでも、特別な形になったからこそ、特別な時間を過ごせたはずです。