「夢を言い続けて…」27歳農家の挑戦 運命感じて栽培始めたコールラビ 静岡・磐田市

鈴木誠記者:「こちらの畑ではちょっと変わった野菜が収穫されています」

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「夢を言い続けて…」27歳農家の挑戦 運命感じて栽培始めたコールラビ 静岡・磐田市

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 黄緑色の球体からにょきにょきと突き出た葉っぱ。インパクト十分で、ちょっと愛らしい姿はまるでエイリアン?

 この野菜の名前はコールラビ。ドイツ語で、コールはキャベツ、ラビはカブを意味します。地中海沿岸が原産で、ヨーロッパではよく食卓に並ぶ野菜として知られていますが、国内ではとても希少な野菜です。

コールラビとの運命の出会い

アグレスノーバ 花積義人代表:「もともとキャベツを生産していたんですが、ある時キャベツの収穫をしていたら、畑の中から1玉だけ大きいコールラビが出てきまして、それに衝撃と運命的なものを感じて栽培を始めました」

 偶然、キャベツの苗に紛れ込んでいたコールラビに運命を感じたといいます。

 花積さんは静岡市出身の27歳。県立農林大学校を卒業後、長野県で農業研修を行い、4年前に磐田市でアグレスノーバを起業。兄の克明さん、学生時代の友人2人と共同で農業に取り組んでいます。

アグレスノーバ 花積義人代表:「もともと虫博士になるのが夢でして、農薬の代わりに虫を使うやり方に出会いまして、衝撃と運命的なものを感じて農家を目指しました」

地元の小学校で講演も「夢は言い続けて」

 磐田市で農業を始めたのにも理由があるといいます。

アグレスノーバ 花積義人代表:「磐田市は遠州のからっ風が強い地域ということもあって、潮風が吹きやすい。そうすると甘さの乗った風によって鍛えられるし、甘さがしっかり乗るのでいいと思った」

磐田市では地産地消を推進していて、花積さんは地元の小学校にも野菜を届けています。この日は小学校の総合学習の授業で、地元の若手農家として講演を行いました。

アグレスノーバ 花積義人代表:「僕らは野菜を生産しているんですが…日頃、ええっと…(兄の方見て)バトンタッチしていい?」

 普段慣れない講演で、ちょっと緊張した面持ちの花積さん。しかし、将来の夢の話になると一転、小学生たちにその思いを伝えます。

アグレスノーバ 花積義人代表:「僕が最初に夢を持って農家になるって言い続けた。言い続けた結果、みんなが応援してくれた。皆さんこれから将来の夢とか仕事とか考えると思うんですが、夢を描いてそれを発信する、口に出す、言い続けると、将来の夢はかなうんじゃないかなと思います」

小学6年生女児:「失敗したことありますか?」
花積さん:「失敗ですか? 失敗ばかりですね。もうやばいぐらいしています」

花積さん:「失敗は、してはいけないわけではなくて、したほうがいいです。失敗することによって、これはダメなんだと思うし、次の解決策ができる、次の挑み方が見える。失敗してもいいし、挑戦したほうがいいと思う」

 熱い思いが心に届いたのでしょうか、講演が終わると、子どもたちが続々と花積さんのもとに集まってきます。

花積さんと小学生
「いつか買います」
「ありがとー」

アグレスノーバ 花積義人代表:「めちゃめちゃ緊張しました。全然喋れてなかった。真剣に聞いてくださってうれしいという思いが強かったです」

小学6年生男児:「野菜がもっと好きになりました。生産者のいろいろな努力を知ったからです。農家さんは僕が思っていたよりも、すごいと思いました」

小学6年生男児:「野菜は嫌いですけど、作ってくれる人が大切に作っているので、いっぱい食べたいと思った」

 この日の給食では花積さんが作ったコールラビをポトフにして味わいました。

新型コロナウイルス対策で、机を離し、全員前を向いて無言での給食。花積さんが大切に育てたコールラビは、子どもたちに受け入れられたのでしょうか?

小学6年生男児:「シャキシャキしている感じがあったが、柔らかくて口に染み込む味がした。地元でおいしい野菜が食べられるのは幸せ。ここで生まれてよかったと思った」

Q.普段、野菜って食べられる?
小学6年生女児:「食べられないです。でもきょうは、いつも残しちゃうんですけど、残さず食べられました。地元の人にいただきます、ご馳走さまを言えて、感謝の気持ちが伝えられたので、また食べたいなと思いました」

アグレスノーバ 花積義人代表:「農業をやる人が減ってきているというのは、正直さみしい。僕らの農園は、テーマとして農業革新というものがあって、農業をベースに仲間の強みを生かして様々な挑戦をして、一人一人が豊かになることを目指す。一人一人活躍できるように、新しいことに挑戦していきたい」

 若手農家の挑戦はこれからも続きます。