大阪90人弱、静岡5.4人 人口10万人当たり感染者数は全国44位 静岡は「なぜ少ない」 一方、県は感染増加傾向に「最大の正念場」

 緊急事態宣言の延長検討や北海道のまん延防止措置の要請など全国各地で感染が拡大する中、全国的にみれば、静岡県は比較的、感染が落ち着いた状況にあります。

画像: 大阪90人弱、静岡5.4人 人口10万人当たり感染者数は全国44位 静岡は「なぜ少ない」 一方、県は感染増加傾向に「最大の正念場」

静岡市

 厚労省が直近でまとめた人口10万人あたりの感染者数を都道府県別に並べてみると、最も多いのは大阪府で89.62人。それに対して静岡県は5.43人と、全国で44番目。静岡より低いのは、秋田、島根、鳥取といずれも人口100万人以下の県です。

「えっ、山梨より少ないの」

画像: 「えっ、山梨より少ないの」

この順位に県民は…。 静岡市民 50代女性2人
「え?山梨が上なの?」
「山梨 ずっと静岡より少なかったイメージがあったけど」
「44位 すごく低いじゃん」

島田市民 60代男性
「これを見ると静岡のほうが頑張っているのがわかってびっくりしている」

静岡市民 20代男性
「でもなんか誇らしいです」

「防災意識が高い」「まじめ」

 一体なぜ、県内では感染の拡大が比較的抑えられているのでしょうか。その理由を街の人に聞いてみると、まずあがったのは「県民性」でした。

菊川市 50代男性
「静岡の人は割と防災意識が高いと思う」

静岡市民 20代女性
「穏やかな人が多いという印象がある。コロナになってから、県外には一歩も出ていないという話はけっこう多く聞く」

静岡市民 50代女性
「まじめなのかね 静岡って。東京を例に出したら悪いけど 路上で飲むってことだってないじゃないですか」

 そんなまじめな県民性が若者にも根付いているのでは、と分析する人も。

島田市民 60代男性
「若い人たちが頑張っているんじゃないですか、静岡は。東京などでは若い人たちが動いてという部分があると思うが、静岡の若い人たちはけっこうまじめじゃないですかね、そのへん」

 その、若者に聞いてみると

静岡市民 20代
「自分の周りも、前は街に行って飲んだりしていたが、コロナになってからは全く飲みにも行かなくなったし、自宅で過ごす友人が多くなったのは聞いているので、そういうのもこういう結果につながっていると思う」

「行列が嫌いだから、密にならない」

さらに、こんな意見も… 静岡市民 50代女性
「静岡の人は並ばない、待たない、行列がきらいというのがある」

静岡市民 60代男性
「並んでまでそこに行く必要がないみたいな部分はある。だからあんまり密にならない感じはある」

 一方で、感染者が多い地域に挟まれていることが功を奏したとの指摘も。

静岡市民 60代
「神奈川とか愛知に挟まれているじゃないですか、やはりそういう大勢出ているところに挟まれているのがあって、一人一人がすごく注意して我慢もしているのではないかと思う」

新規感染者の増加傾向に県は「最大で最後の正念場」

画像1: 新規感染者の増加傾向に県は「最大で最後の正念場」

しかし、この状況がいつまで続くかはわかりません。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(2日)
「この1.4倍というのが2週続くと(感染者数が)2倍に増えるという、国の専門家会議の分科会も1週間当たりの増加が、1.4倍が続くと感染拡大が急速に進むとして懸念している数値」

画像2: 新規感染者の増加傾向に県は「最大で最後の正念場」

 2日までの1週間で、県内の新規感染者数は前の週に比べて1.4倍に増加。このペースで増加が続くと、20日にはステージ3の基準である15人を上回るのです。県が「最大で最後の正念場」と位置付ける5月をどのように乗り越えるのか、私たち静岡県民、一人ひとりの行動が問われています。