絶好調! 高卒19歳 オリックス紅林選手(駿河総合高校出身) 高校時代夢見た甲子園で躍動

 静岡市の駿河総合高校出身、プロ野球オリックスの紅林弘太郎選手が、10日までに1軍で4本のホームランを放ち、注目度が高まっています。本人に好調の要因を聞きました。

ショートのレギュラーに定着

 プロ野球の2021年のシーズンが幕を開けた3月下旬。

実況
「捕らえた打球です、レフトへ上がった、大きなあたりです、2年目の紅林のホームランが出たー」

 静岡県藤枝市出身の19歳。紅林弘太郎の快進撃は、この一本のホームランからはじまりました。高卒2年目ながら、オリックスでショートのレギュラーに定着。ここまで、チーム4位の24打点をあげています。

画像: ショートのレギュラーに定着

紅林弘太郎選手
「これまで守備で、たくさんピッチャーの方やチームに迷惑をかけてきたので、なんとかバッティングで取り返そうと思って、それが少しずつ結果として打点というかたちであらわれてきているので、それはすごくいいのかなと思う」

高3の夏、決勝で敗退…甲子園出場逃すも 紅林選手「プロで出られてよかった」

 2019年秋、オリックスから2位指名を受けた紅林選手。駿河総合高校時代から、身長186センチの大型ショートとして注目を集めました。しかし、3年生の夏、静岡大会の決勝で惜しくも静岡高校に敗れ、あと一歩のところで、甲子園出場を逃しました。

紅林弘太郎選手
「高校のときは甲子園だけをめざして頑張ってきたんですけど、甲子園に出られなくて、本当に悔しい思いをしたんですけど、なんとかプロの一軍で、出られてよかったと思います」

 その機会が訪れたのが、先週の阪神タイガースとの3連戦。憧れの舞台・甲子園で、紅林選手が躍動します。セ・リーグで首位を走る、阪神を相手に、2本のタイムリーヒットを放ち、4打点の大活躍でチームを勝利に導くと、3日は、同点で迎えた8回。清水東高校出身で、侍ジャパン候補でもある、阪神の岩崎優投手からバックスクリーン左へ、第4号の決勝2ラン。甲子園での3連戦であわせて7打点。紅林選手の活躍で、チームは阪神に勝ち越しました。

紅林弘太郎選手
「なんとか後ろにつなごうって思っていたが、それが最高の結果につながって、たぶんプロに入って一番いい当たりだったと思います」

担当スカウトも驚く活躍

 打率2割2分9厘ながら、大きなインパクトを残す紅林選手。担当した牧田勝吾スカウトも驚いています。

牧田勝吾スカウト
「それは正直想像できないですよね、やはり体力的にそこまでもってくれるかな、というところもありましたから。いい意味の裏切りというか、欠かせない選手、看板選手に向けて、しっかり階段を1つ1つ上っている、本当にうれしい限り」

後輩たちも「僕たちもあそこでプレーしたい思いが強くなった」

画像: 後輩たちも「僕たちもあそこでプレーしたい思いが強くなった」

 そして、紅林選手の活躍は、静岡市にある母校、駿河総合高校にも届いています。

駿河総合高校 長島与大主将
「いつも大事なところでタイムリー出たりして、2年目とは思えないくらい活躍して、やはり尊敬できます」

駿河総合高校 望月俊治監督
「甲子園、夏の大会に行けなかった。でも彼はあの場所に立ってやっているんで、努力が実った結果じゃないかなと思っています」

駿河総合は、夏の静岡大会で2年連続ベスト4。先輩の活躍を励みに、練習を積んでいます。

駿河総合高校 長島与大主将
「あと夏の大会1カ月なんですけど、やる気というか、勇気をもらえて、自分たちもあそこでプレーしたいなという思いが人一倍強くなりました」

 高校時代、甲子園を逃した悔しさから2年。19歳の紅林選手が、一軍の舞台で挑戦を続けています。

紅林弘太郎選手
「かぶっているので、今の3年生たちは。甲子園とか、プロとか目指して頑張れる希望というか、そんな感じになれればいいかなと思います」