【新型コロナ】「違うウイルスに生まれ変わった」「来週300人、何もしなければ400人もありうる」 専門家に強い危機感 静岡県

 4日夜開かれた静岡県の専門家会議。ステージ4への引き上げが満場一致で決まりました。

画像: 【新型コロナ】「違うウイルスに生まれ変わった」「来週300人、何もしなければ400人もありうる」 専門家に強い危機感 静岡県

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(4日)
「ついにステージ4、感染蔓延期後期、最も高い最終のステージ、最も高いレベルに達した。最大の局面に来たということになる」

 ステージ4とする判断は今回が初めてです。県内ではきのうまでの1週間で人口10万人あたりの感染者数が25.4人と、初めてステージ4の基準である25人を超え、過去最多となっています。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(4日)
「病床使用率だけが50%超えていませんけれども、それ以外の主な指標は超えていますし、病床使用率も急速に上昇していますし、東部ではすでに50%超えています」

「今までと違うウイルスに生まれ変わった」

 第5波にして、県内ではかつてない感染の急拡大が起きています。その要因となっているのがインド由来のデルタ株です。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(4日)
「デルタ株はウイルス量が多いので、きわめて感染のリスクは高くなると考えている」

 1人が何人にウイルスをうつすかを表す実効再生産数は、従来のウイルスが2人から3人程度だったのに対し、デルタ株はその2倍以上、5人から9人とされています。

画像: 「今までと違うウイルスに生まれ変わった」

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(4日)
「今までにない最強の感染力、別次元、今までと違うウイルスに生まれ変わったと言っても過言ではない」

「緊急事態宣言の方がいい」

 専門家会議では、国に緊急事態宣言を要請すべきとの意見でも一致したといいます。会議後、委員の一人で浜松医療センター感染症管理特別顧問の矢野邦夫医師は―

画像: 「緊急事態宣言の方がいい」

浜松医療センター 矢野邦夫医師:「このデルタ株はですね、本当に別格です。(1日の感染者が)来週になれば300人とか、このまま何もしなければ400人とか、十分ありうると思います」

 矢野医師は、浜松市ではすでに100%近くがデルタ株に置き換わっているとみていて、強い対応をとるためにも県が緊急事態宣言を要請すべきだと話します。

Q.静岡県がまん延防止措置の対象地域になるそうです。この方針を受けて矢野先生はどう思いますか

浜松医療センター 矢野邦夫医師:「少なくともですね、まん延防止措置はいるのかなと思いますけども、やっぱりですね、このデルタ株の今の勢いを止めるためには、それ相応の対応をしないといけない。ですから、緊急事態宣言の方がいいのではないかなと思っておりますし、県民に対しても、その方が強いメッセージになると思うんです」