静岡・熱海市土石流災害 ホテル滞在の避難者の期限迫る

大規模な土石流が発生した熱海市の現場では、きょう5日も警察による捜索活動が行われました。

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静岡・熱海市土石流災害 ホテル滞在の避難者の期限迫る

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熱海市では、朝から捜索活動が行われましたが、新たに発見された人はいませんでした。
発災から1カ月が経ち、避難場所となっているウオミサキホテルでは、滞在期限があす6日に迫っています。おととい3日の時点で、108人がこのホテルに避難していますが、あさって7日の朝までに、移動を求められています。また、もうひとつの避難場所となっている金城館の滞在期限も、8月末に迫りました。

金城館滞在の避難者 太田樹さん:「できればまだホテルにいた方が本当は楽。まだ発災から1カ月ちょっとでバタバタしていて、どれで次の住宅探すとか、通帳なくなって銀行に行かなきゃとかそう
いうことばかりで」

太田さんはきょう、自宅の近くまで様子を見に行った際、付近に異臭が立ち込めているのに気付いたといいます。

金城館滞在の避難者 太田樹さん:「とにかく獣臭がすごい。豚骨をもっと獣臭くしたようなにおいが充満して。あと下水も。市に戻れっていわれると思うがあれは住めない。家があったとしても」

建物が被害を受けたため自宅に戻ることが難しい太田さんですが、新たな住宅選びにも頭を悩ませています。

樹さんの父 太田滋さん:「自分だけほかのところに行っちゃうと、本当に孤立して情報も入らなくなる。そのへんが難しい」

静岡県によりますと、きのう4日、募集を締め切った被災者向け公営住宅の入居の申込みは、12軒にとどまりました。募集は44軒でしたが、このうちの11軒の住宅は、三島市など熱海市外でまったく応募がないといいます。被災者は、地域的事情への配慮など住居面でのさらなるサポートを求めています。

斉藤慎一朗 記者:「午後6時半です。熱海市内は日が沈み徐々に暗くなってきました。こちらの地域の空き巣被害などを防止するために地元のボランティアが、まわりながら呼びかけ活動を行っています。」

1日から被災地の巡回活動が、地元の有志によって始まりました。
今回の土石流で被害を受けた家屋は131軒。被災者は、我が家に残されたままの財産にも不安が募ります。

ボランティア 杉山恭平さん(40歳):「まだ多くの方が避難所で生活されているので、街に明かりが灯っていないので、防犯面ですごく不安な声を挙げる方が多かった。少しでも力になれればという思いで、メンバー1人1人強い思いを持ってやって
いる」

きのう4日は、およそ20人のボランティアが参加し、2班に分かれて、仲道、岸谷、浜地区の3エリアを巡回しました。今週は毎日行い、来週以降も、週に数回行うということです。