軽症で自宅療養中の50代が死亡…「健康観察を実施できず」 感染急拡大で自宅療養者と待機者5000人弱 静岡県

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(27日):「1週間分の新規感染者数は 4000人をぎりぎり超えないところ、3900人や3800人台でぎりぎり踏み止まっている。現在高止まり、極めて高いところで止まっている状況と考えています」

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 県内の人口10万人あたりの感染者数は29日までに104.2人。先週半ば以降、急激な感染拡大から高止まりのフェーズに変わりつつあります。

 一方、依然として深刻なのが医療体制です。県全体の病床使用率は72.0%で、特に県中部では80.8%と過去最高となっています。

県内3人目 50代が自宅療養中に死亡

画像: 県内3人目 50代が自宅療養中に死亡

 そうした中、県内で3人目の自宅療養者の死亡が発表されました。患者は性別非公表の50代で、軽症のため入院せず、本人の希望で自宅療養していたということです。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「8月24日に健康観察を実施し、8月25日には健康観察が実施できず、ご本人の健康状態・症状等は確認できておりません。これに関しましては大変申し訳なく思っております、謝罪申し上げます」

 県によると、自宅療養している患者に対しては保健所や外部の委託業者が電話で健康観察を行っているといいます。しかし、今回亡くなった患者については…。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事:「その日のうちに電話での聞き取りがすべてできなかった」

Q.保健所業務が追いつかなかったのか?

A.「外部に委託しているが、急激な新規感染者の増加に伴い、自宅療養者が急激に増えて、人数を次々増員しているが間に合わなかった」

Q.毎日の健康観察ができない事例は頻発しているのか?

A.「数%だと思う。最近はそれをゼロにすべく夜遅くまでかかっても電話している」

 自宅療養する患者に電話がつながらなかった場合、時間を変えてかけ直したり、家族に連絡したりしているということです。

 直近で県内の自宅療養者は3494人となり、入院の調整中といった自宅待機者を合わせると4800人余りにのぼっています。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事
Q.体制が整備されていたら、救えた可能性があるのか?

A.「全くわからないが、何時になっても電話して聞き取っていれば、重症化の始まりが25日の電話で、健康観察で見つかったかもしれない。大変申し訳なく思っている」

自宅療養中に容体悪化して死亡するケースは「結構いる」

 県内で新型コロナに感染した患者が自宅で死亡したケースは今回で3件目。ただ、自宅療養中に容体が悪化し、亡くなったケースはそれ以外にもあるそうです。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事
Q.自宅療養中の死者は何人目か?

A.「定義が、自宅で亡くなったのか、救急搬送先の救急救命センターとかで入院せず、すぐ亡くなる場合がある、2つあると思います。死亡の場所としては、自宅で死亡と確認された方は3人目」

Q.救急搬送含むと何人か

A.「結構いる」