静岡県・川勝知事がコシヒカリ発言撤回 謝罪会見のやり取り(2) Q.過激な言動があるが、謝罪に応じない印象を受けるが

画像: 静岡県・川勝知事がコシヒカリ発言撤回 謝罪会見のやり取り(2) Q.過激な言動があるが、謝罪に応じない印象を受けるが

Q.きのうの会見でお答えいただけなかったので、改めて聞くが、おととしのヤクザ・ゴロツキ発言、また去年の菅総理への教養発言。あの時は学術会議の任命について、事実誤認していたと釈明した。知事は度重なる過激な言動がある一方で、素直に謝罪に応じてきたことはない印象を受けているが、なぜ素直に自分の非を認めないのか

A.うーん…。自分の心に正直に生きている。今回、人の心を傷つける、そうしたことを身につまされるくらい自覚して、それでお詫びをしている。

Q.きのうは誤解という言い訳に終始した会見だと印象を受けているし、県民の多くはそのような印象を持ったと思う。しかし一夜明けて一転して謝罪、撤回に変節した理由は? 自らの発言は聞き直していないと、きのうの時点で言っていたが、予想以上の批判の多さに保身に走ったか?

A.ニュースで市長が、「公の場で謝罪してほしかった」と言われたのが、私はショックだったので、だから市長に行ってもう一度しっかりお伝えすると。

Q.謝罪・撤回をしたということは、御殿場を辱める、または御殿場を貶める意図があったという理解でいいのか?

A.とんでもない。それが意図がないのにも関わらず、そういう形になった。これは傷つけた以上、その方たちに対して申し訳ないということ。

Q.そういう意図は無かったが、傷づけたから謝罪したと、何に対する謝罪なのか?

A.傷つけられた人々に対して、申し訳なかったという気持ち。

Q.知事の発言のどの部分がどのように傷つけ、何が自分の発言で悪かった

A.やはり御殿場にコシヒカリしかないと言ったことが一番大きかったみたいですね。

Q.みたいじゃなくて、知事はどう考えている

A.そこが一番傷つかれた原因ではないかと思いますけど、しかし報道によって、発言内容が正確に伝わってですね、観光しかないと、そういう否定的な言い方ですね、これによって我々、大きく傷つけられたという声がよせられましたし、また(御殿場市の)高橋議長さんもそうおっしゃってまして、それは全く意図するところではないので申し訳なかったということであります。ですからそうした発言、これは、御殿場市民に向けられたものではないので本当に申し訳なかったと、そうお取りになったのですから、もうこれはその発言が原因でそうなったので、それを取り消しますということです。

Q.きのうの会見では誤解と言っていたが、その誤解という認識も改まったのか

A.御殿場市民の方たちを傷つける意図は一度も持ってないし、持ったこともありませんし、今も持っておりません。しかし、私の発言で傷つかれたということですから、それは意図と全く逆ですので、ですから謝ったということです。

Q.きのうは切り取りといったが、報道で切り取られたから誤解されたという認識か

A.切り取りも、やっぱり報道の自由ですからね。御殿場にはコシヒカリしかないというところだけをお聞きになったら、恐らく私も御殿場市民の一人だとすれば、当然怒るでしょう。当然怒ると思います。不愉快に思うでしょう。中にはですね、川勝がこんなこと言うのは何事かと、信じられないと思う人もいたと思いますね。ですから、そうした切り取りという面もあったと思いますよ。全部、報道内容、報道というか発言内容、全てのところが報道されたわけではありませんので。

Q.なるべく正確に知事の発言を編集を最小限にして伝えてきたつもりだが、知事は報道で切り取られたことが誤解を招いたと?

A.報道はどういうふうに編集されようと、私はいままでそれに対して異を唱えたり抗議したことはありません。ですけれども、報道もそれなりの意図をもってするので、それはそれとして…、なんといいますか、コメンテーターをつけると、起こらざるを得ないような、聞いていて、あるいは見ていて不愉快に思わざるを得ないこともあると思う。

 しかし、ともあれ、報道の自由はもちろん尊重されねばならない。しかし大事なことは私の発言がそうした切り取りも含めてだが…、お聞きになっている なかんずく御殿場の名前と一緒に出ているので御殿場市民の方たちはショックだったと思う。私自身も彼らの立場に立てば全く同じですから、ですからこれはもう、取り消しを要するということです。

Q.つまり知事は、「浜松やらまいか大使の川勝平太でございます」から、「参議院に送ってください、よろしくおねがいいたします」までのこの5分の演説を全て聞けば知事の真意はそんなことでないことがわかるはずだと考える?

A.今さら、それをどういう意図で言ったとか言っても始まらないことであって、多くの人が本当に深く傷ついたと、いうことが私にはわかっているので、これは申し訳なかったということです。

               (11月10日の会見より)

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