静岡県も急速な感染拡大 “濃厚接触者”運用に懸念高まる

11日、18人のオミクロン株感染を発表した静岡市。

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静岡市保健衛生医療部 和田明久部長:
「9人については感染経路不明。オミクロン株の市中感染が発生している可能性がある。最近の感染状況として、市内外からのウイルス持ち込み事例に加えて、市内での感染事例も急増している」

市はこの9人に関連はないとして、それぞれ異なる感染経路とみています。

これまで県外で市中感染したとされたケースはありましたが、県内でオミクロン株による市中感染が確認されたケースはなく、県内初とみられます。

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静岡市保健衛生医療部 和田明久部長:
「(Q.9人の症状は?)1人が中等症で入院、8人が軽症で1人入院している人もいるが内訳はわからない。宿泊療養と自宅もいる」

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県によると、6日時点で、すでに新型コロナ患者の7割余りがオミクロン株の可能性が高く、その後、置き換わりはさらに進んでいるとみられます。

県内では10日と11日の2日間で5件のクラスターが発生していて、いずれもオミクロン株であることが濃厚です。

静岡市では清水区のこども園で、園児ら7人が陽性となるクラスターが起きています。

静岡市保健衛生医療部 和田明久部長:
「オミクロン株によるクラスターの可能性が高く、オミクロン株による感染力の高さが一因と考えています」

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オミクロン株による過去最大・最速の感染拡大局面を迎えている静岡県。

川勝知事は県内の感染状況を国の評価基準でレベル2に引き上げると表明しました。

川勝知事:
「(医療体制は)現在の450床を500床まで増加するよう重点医療機関等に要請する。これまで以上の感染者数となっているので、濃厚接触者も今まで以上に多くなることを想定することが必要。濃厚接触者は自宅療養となる。県でも食料品等の提供を行っていくが、防災対策と同様で各家庭で生活必需品の備蓄に取り組んでください」

ただ、その扱いについては今後修正が図られるかもしれません。

現在、濃厚接触者には14日間の自宅待機が求められていますが、今後爆発的に感染者が増加した場合、これまでと同じ運用では社会生活に大きな影響が出かねないからです。

感染が拡大している沖縄県では、すでに濃厚接触者になるなどして、500人以上の医療従事者が出勤できていません。

川勝知事:
「事業者は感染者が発生し、濃厚接触者が相当数発生した場合、2週間の待機となるケースとなることを想定してほしい。事業継続、あるいは早期復旧をどう確保していくか、BCP事業継続計画の確認をお願いしたい。特に医療機関や高齢者施設においては、医療・介護のサービス提供体制に支障がないように、今一度点検をお願いしたい」

オミクロン株が感染から発症するまでの潜伏期間が短い傾向にあることも踏まえ、政府は隔離の日数を短くする方向で検討しています。

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濃厚接触者をめぐる対応について、街で聞いてみると。

静岡市民(70代):
「14日間は必要だと思う。経済はある程度、犠牲にしてやっていかないと無理だと思う」

静岡市民(60代):
「諸外国は(隔離期間が)もう少し短くなっていますよね。そういう臨機応変にできたらいいと思う。(Q.14日は長いと思う?)そうですね。サービス業で、仕事にも影響を与えると思う。こちらはうつされる側でもあるし、うつす側でもあるので、サービス業はなかなか難しい」

静岡市民(60代):
「14日間、本当に安全だということで周りの人に接触しないことには私はやはり怖いと思う。(Q.濃厚接触者になった場合、どれだけ影響があるか?)買い物に行けないとか、仕事に行けないだとか、本当にできなくなってしまうことが多々あって、やはり自分がもし濃厚接触者になってしまったら、本当に生活が成り立っていかないなと思う」