東名あおり死亡事故差し戻し審始まる 被告は起訴内否認「事故になるような危険な運転はしていない」 改めて危険運転致死傷罪の成立が争点

東名高速であおり運転をきっかけに静岡市の一家4人が死傷した事故で、横浜地裁に差し戻された裁判が始まり、被告は危険運転を否認しました。

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 被告の男(30)は5年前、神奈川県の東名高速で、あおり運転の末無理やり車を止めさせ、静岡市清水区の萩山嘉久さん(45)と妻の友香さん(39)を死なせた罪などに問われています。

 裁判をめぐっては一旦、4年前に横浜地裁が危険運転を認め、懲役18年の実刑判決を言い渡しました。しかし、東京高裁は横浜地裁がこの裁判の前の争点整理の手続きで「危険運転致死傷罪に当たらない」との見解を示していながら裁判が始まってから見解を変えたのは違法だとして審理のやり直しを命じました。

 27日の初公判で被告は「事故になるような危険な運転はしていないし、人が亡くなったりけがするようなことをしていない」と、起訴内容を否認しました。

 今後、改めて危険運転致死傷罪が成立するかどうかが争点となります。