旧統一教会の関連団体主催イベントの実行委員会に静岡県の県議や市長ら 裾野市長「承諾してないのに…なぜ」

 安倍元総理が銃撃され、旧統一教会と政治との関係が問題視される中、関連団体が主催するイベントの実行委員会に、多くの静岡県内の県議や市長が名前を連ねていたことが分かりました。

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旧統一教会の関連団体主催イベントの実行委員会に静岡県の県議や市長ら 裾野市長「承諾してないのに…なぜ」

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 「世界平和」を掲げ、自転車で全国各地を巡る「ピースロード」と呼ばれるイベントで、7月30日と31日の2日間、静岡市や裾野市などを回る予定でした。しかし、安倍元総理の銃撃事件を受け、イベントは中止に。

佐地茂人県議「若者の平和関係の事業で、問題ないと評価したが…」

 ただ、入手した実行委員会の名簿には、「顧問」として元県議会議長を務めた自民党の宮沢正美県議、「実行委員長」として自民党の佐地茂人県議、さらに「副実行委員長」として、自民党の加藤元章県議の名前が。この他にも県議や市議ら19人が実行委員として名を連ねています。実行委員長として名前が記されていた佐地県議に話を聞くと…。

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佐地茂人静岡県議(自民党 10日):「地域で仲良くしている保護者の関係でお付き合いをしている方から、ピースロードの事業内容についてお話があって、実行委員の任を受けていただけないかというようなお話がありました。私の方は、地域の方で、非常に友好にしている人間で、家族もすごく円満な方なので、断ることが出来ず受けてしまったというような経緯です」

Q.金銭の授受等というのは、これまであったりしたんですか?

A.いや、一切無いです

Q.(旧統一教会が)霊感商法まがいのことをやっていたとも報道されているが、
そういった関連団体のイベントに対して公人である県議会議員の佐地県議が、実行委員長として名前が載っていることを、どのように考えているのか?

A.私はその個人の方との付き合い、それから事業の妥当性というか、若者の平和の関係の事業であるので、内容としては問題ないと評価をしていたが、結果として後援をしているのが、今指摘をしている宗教法人という形になって、それが内側に対しての宣伝広告塔という形で、私が取り上げられてしまうのであれば、そこはやはり考えなければいけないことだと思う。

宮沢正美県議 旧統一教会と認識していなかった

 一方、顧問に名を務める、宮沢正美県議。世界平和統一家庭連合が、かつて統一教会だったということは認識していなかったといいます。

画像: 宮沢正美県議 旧統一教会と認識していなかった

宮沢正美県議 (自民党 11日):「反社会的な活動をしているとか、組織であるということになればですね、それはもう自分の信条と反することなので、そこは今後はそういう(顧問になる)ことはお断りするということになりますよね」

裾野市 村田悠市長「市の後援要請は『不許可』。実行委員も承諾していない」

画像: 裾野市 村田悠市長「市の後援要請は『不許可』。実行委員も承諾していない」

 また、実行委員として名前が載っている裾野市の村田悠市長は…。

裾野市 村田悠市長 (10日):「私自身が、実行委員の方に名前が羅列されていたことについて、私も知りませんでした。どのような事業であるのかということを、調べさせていただいたところ、私の参加と市の後援を要請されていたので、旧統一教会がバックについているものであるとして、後援を不許可とする意向を裾野市として示させていただいていた。私が実行委員に名前が入っていたということについては、私も承諾したわけでもないし、あの中に入っていたということはなぜなのかなと思っているというのが事実である」
 
 イベントに出席するかどうか回答していないにも関わらず、勝手に実行委員として名前が載せられたというのです。裾野市によると、イベントなどの出席依頼は月に100件以上で、その中から精査し出席するかどうか判断するということです。
イベントにどのような団体が関わっているのか、判断することは難しいのでしょうか。

裾野市 村田悠市長 (10日):「難しいとも言っていられない。これだけの情報化社会であるし、名称変更等の手がかりというのも。どこかでつかめるようなところにきていると思う。市としては特定の宗教活動に対して、何かの後援をすることは望ましいことではないので、これからそういうところをリスクマネジメントの観点も含めてアンテナを高くして、そういう情報収集というのは努めていかなきゃいけないし、難しくはないと思う」