【台風15号】「奥長島のだんだん茶畑」に残る爪痕…10年間保全活動していた女性「かわいそうで…」 静岡市

伊地健治アナウンサー(24日)
「静岡市市街地から車で30分ほどのところにある足久保という場所です。台風15号の被災から2カ月経った今も、そのままの状況となっているんです。この場所は川沿いにあって川の増水の影響か、えぐられた部分もあって、その上にあった道路1m幅ほどでしょうか、崩落してなくなっています。その影響でこのガードレールは途中でぐにゃりと曲がってしまっている。そして、この辺りにあった電柱が斜めになっている。今応急処置で2本のワイヤーで引っ張っているが、かろうじて立っている状況です」

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【台風15号】「奥長島のだんだん茶畑」に残る爪痕…10年間保全活動していた女性「かわいそうで…」 静岡市

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 静岡県に甚大な被害をもたらした台風15号から2カ月が経ちました。各地で復旧作業は行われていますが、静岡市の足久保地区では今もなお、被害の爪痕が残ったままになっている場所があります。

画像2: 【台風15号】「奥長島のだんだん茶畑」に残る爪痕…10年間保全活動していた女性「かわいそうで…」 静岡市

「奥長島のだんだん茶畑」

 足久保地区のさらに山奥にある「奥長島のだんだん茶畑」。今から50年ほど前に地元の農家らによって、およそ11年もの年月をかけて作られた茶畑ですが、今年9月の台風15号によって土砂崩れが発生。この茶畑の保全活動を10年ほど前から行っている「奥長島のだんだん茶畑まもり隊」の勝山育子さんに今の現状を案内してもらいました。

画像1: 「奥長島のだんだん茶畑」

伊地アナウンサー:そこが茶畑だったんですか?
勝山育子さん:「茶畑です」
伊地アナ:かろうじて、茶の木の上の部分が出ている」
勝山さん:「かわいそうで」
伊地アナ:私たちがいるところ、ここは全て茶畑だった?
勝山さん:「そうです」

画像2: 「奥長島のだんだん茶畑」

 台風15号による土砂崩れで茶畑は完全に押しつぶされた状態に。こちらは今年4月に取材した時の茶畑の映像です。きれいに積まれた石と茶畑が広がり、多くの人がお茶摘みを楽しんでいましたが、今では一部の茶畑が土砂によって崩れてしまっています。

 さらに上に登っていくと…。

勝山さん:「ここに道と沢があったんですが、そしたらこの大きな石とかが流れてきた」
伊地アナ:もうレールがめちゃめちゃに壊れていて、人間の3-4倍もある大きな岩にまじって、大量の土砂が流れてきた。

画像3: 「奥長島のだんだん茶畑」

 茶畑の上部も土砂崩れによって一部が押しつぶされた状態に。収穫物を運ぶ用のレールも完全につぶされてしまいました。

 一方、こうした土砂の撤去作業については、まだメドが立たない状態だといいます。被災から2カ月経った今も、元通りにならない茶畑。勝山さんは復旧には長い時間がかかると話します。

画像4: 「奥長島のだんだん茶畑」

伊地アナ:美しい風景が今回の台風で様変わりしてしまった?
勝山さん:「ある意味、これが自然だからそれなりにお付き合いしていくしかないかなと」