静岡県リニア専門部会 ボーリング調査についてJR東海と静岡県ほぼ平行線のまま決着つかず

リニア新幹線の工事を巡る大井川の水問題について、静岡県の専門部会が開かれ、水の全量戻しに関する対策案や、JR東海が準備を進めるボーリング調査について協議しました。

画像: 静岡県リニア専門部会 ボーリング調査についてJR東海と静岡県ほぼ平行線のまま決着つかず youtu.be

静岡県リニア専門部会 ボーリング調査についてJR東海と静岡県ほぼ平行線のまま決着つかず

youtu.be

 ボーリング調査はJR東海が山梨から静岡の県境を越えて実施したいと示していて、山梨県内では1月にも掘削が始まる予定です。

 25日の会議では調査の具体的な内容や湧水への対応についてJR東海が説明しました。

 それによると、県境の100メートルほど手前を要注意区間として定め、湧水や断層の状況によってボーリングを県境で止め、水を戻す方法が決まらなければ実施しないといいます。

 これに対し委員から「なぜ今やる必要があるのか」という意見が上がりました。

 また水の全量戻しの対策として、JR東海が示している「田代ダム案」について委員から実現性の担保が必要だという意見が上がりました。

 JR東海は今後田代ダムを管理する東京電力と協議を進める考えを示した一方、東京電力から確約を得る時期は明言しませんでした。

静岡県 森貴志副知事:
「JR東海さんが進めるということになったときに、ひとつは県境を超えて調査することについては、まだ水を返す方策が出されていませんので、これは到底認めるわけにはいきません」

JR東海 沢田尚夫企画推進部長:
「県境を超えてということは、前回はそういう話もしておりましたが、今回そこを少し改めまして、県境の手前で水がもどせない限り、県境手前で止めると。今からやろうとするボーリングはそういう話をさせていただきました」