静岡3区は一騎打ちか 自民・宮沢氏「追い風は吹いていない」 立憲・小山氏「与野党伯仲の国会を作る」
自民党・宮沢博行氏
4日の首班指名選挙で、岸田総裁に投票した静岡3区選出の自民党・宮沢博行氏。宮沢氏にとっても、衆院選の『前倒し』は寝耳に水でした。
宮沢博行氏
「全国の同志も11月7日投開票で準備していたと思う。たぶんみんな、え!?と思ったと思うが、いつまでに何をやるかということについて、ある程度のスケジュール感を持っていたので、それを早送りしてやるしかない」
「選挙の顔」が変わり、少しでも早い時期の選挙に党内の期待感があることについては…。
宮沢博行氏
「追い風が吹いているわけではない。逆風がやんだ程度でしかない。ですからここからよーいドンの形で地道に地道に地元の皆様の理解を得ていきたいと思う」
一夜明けて、5日、選挙区に帰った宮沢氏は、さっそく地元企業へのあいさつ回りを行うなど活動を活発化させました。
宮沢博行氏
「この4年間、3期目の国会議員としていろいろ頑張らせていただいた。今回、新しい総裁、新しい総理になられて、とにかく、コロナをちゃんと乗り越えていかなければならない」
今回、訪れた会社は、磐田市内でガソリンスタンドを展開する会社です。
宮沢氏は菅前総理が打ち出した、2050年までに排出ガスをゼロにする「カーボンニュートラル」について説明しました。
宮沢博行氏
「二酸化炭素を出さない社会をつくろうということを、政策として突き詰めていくと、官僚はじゃあ電気自動車でいいと言い始めた。これだと遠州地域のモノづくり産業はまったくダメになってしまう。そしてガソリンスタンドもいらなくなってしまう。これはやっぱりもう一度議員にさせていただいて、経済産業系、エネルギー系が分かっている議員と力を合わせてちゃんと法制をしていきたい。総理大臣の方向性はおおまかに正しいとしても、1つずつの政策を国会議員が修正していく。なにがなんでも勝たなきゃいけません。今回の選挙はとても厳しいですから、是非皆様方にもご支援いただきますようお願いしてあいさつにかえさせてもらう。よろしくお願いいたします。ありがとうございました」
その後、宮沢氏は、参加者から上がったコロナ対策や、ガソリン税などについての質問にひとつひとつ答えていました。
宮沢氏は、総裁選を経た新内閣の発足に、地元の有権者からの強い期待を感じるといいます。
宮沢博行氏
「大変期待をいただいていると感じた。しかしながら、全てを通して、まだまだ自民党政権に対する思い、根底のところでまだまだのところもありますのでそこをきちんと私が直に接して改善してくこともやっていかなくてはいけない。それこそ現場にいる国会議員の使命であるなと感じている毎日です」
Q.静岡3区は一騎打ちになるんじゃないかと言われているが?
「とにかく、全力で臨むしかないと思っている。どんな逆風でも勝てる後援会体制をつくるというのは、この4年間の主な目的だったので、その成果を発揮できるように、とにかく一度あった人にもう一度お願いするという形をとって頑張っていきたい」
立憲民主党・小山展弘氏
小山展弘氏 「4日、岸田文雄さんが総理大臣になられまして、岸田内閣が発足した。まずはご就任についてお祝いを申し上げたいと思います」
5日午前、掛川市内で街頭演説をしていたのは、返り咲きを狙う立憲民主党の小山展弘氏です。
一騎打ちの構図の中、保守層からの得票も目指す小山氏は、強い政権批判を控えています。岸田新内閣についても…。
小山展弘氏
「具体的な政策であるとか事柄で、賛成できる賛同できないといったことを申し上げていきたい。今の時点ではまだ特に何かというものはありません」
Q.選挙の日程が31日投開票で、1カ月を切っていますが?
A.「1週間早まるだけですので、それほど大きな違いはないかなと。今まで4年間取り組んできたので、最後の最終コーナーを回った所になるかと思うが、最後まで気を抜かずにブレずに訴えていきたい」
小山氏は2日、JR磐田駅前で決起集会を開きました。集会には、労働組合団体・連合の神津会長も駆け付けました。
神津里季生会長
「私たち働く仲間の連合。そして連合静岡として太鼓判を押しているのが小山展弘さん。ちょうど4年前の今頃ですよ。一体何があったか、希望の党騒ぎです」
神津会長が持ち出したのが、小山氏が希望の党に『排除』され、苦杯をなめた4年前の選挙です。
神津里季生会長
「とんでもない騒ぎに巻き込まれた。そして、あろうことか、昔の仲間に刺客を送られた。しかし、小山さんは自分の信念 自分の理想、そういったものを曲げずに戦い抜いたんです。あともう一歩のところだった。あんな悔しい思いはもうしたくありませんよね」
マイクを握った小山氏は、4年前の経験を踏まえ、今回の総裁選での自民党若手議員の動きを批判しました。
小山展弘氏
「8年間、意思決定のあり方に問題があった。私が言ったわけではない。(総裁選で)自民党の若手がそういう意見を出した。8年間、意思決定のあり方に問題がある中で、なぜ声を上げなかったのか。なぜ物を言わなかったのか。意見を言ってこそ議員ではないか」
そのうえで、物が言えない政治構造を変えるためには、政権交代が必要性と訴えました。
小山展弘氏
「そのためには政権交代、あるいは政権交代が常に起こるうるような政治状況。与野党伯仲の国会を作って、無理が押し通らないような国民の思いや痛みに寄り添うような政治を、私は作っていきたい」
衆院選は、今月19日公示、31日投票の見通しです。