発災から11年5カ月… 地域防災の若き担い手に 東北の被災地を静岡県内の高校生が訪問
県地震防災センターに集まった県内の高校生18人
高校生:「30cmでも危険っていう実験あったじゃん。それで避難しない人いるじゃん、このくらいならって。9割津波で亡くなる」
発災11年5カ月あまりが経った東日本大震災。県内9校の高校生が、その被災地を16日から17日にかけて訪れました。
この事業は将来の地域防災の担い手となる人材を育てるため、県教育委員会が2011年から始め今年で11回目。今回は岩手県釜石市や宮城県気仙沼市、石巻市を訪れました。震災遺構をしたり実際に津波がきたという学校の避難ルートを歩いてみたりして、当時の状況を学びました。
高校生:「津波がくることは防げないけど、自分たちの行動は変えられる」
事前にそれぞれの学校がある地域の防災の課題について調べてから、被災地を訪問した生徒たち。訪問し学んだことを、それぞれの学校で発表する予定です。23日に行ったのはその発表のための資料作りです。
被災地で被災者から聞いた体験談などをもとに地域の課題と照らし合わせ、いち早い避難の重要性、そして避難訓練の在り方などを発表用のスライドにまとめました。
御殿場南高校2年
芹澤由萌さん:「実際に子どもたちが避難した経路をたどって、どうしてこっちに行ったたのだろうというのがすごく印象に残った。避難訓練した場所が必ずしも安全な場所ではないというのを学んで、常に新しいことを考えて行動するのが大事だと思った」
津波への警戒感も
沼津市内の高校に通う生徒が改めて抱いたのが津波への警戒感です。
沼津商業高校3年
中田流星さん:「逃げることの大切さ。自分の命は自分で守るということを強く学んで、
(沼津は)本当に海が近いけど逃げることは最優先にして、とにかく逃げることを学んだ」
沼津商業高校3年
芹澤元希さん:「実際研修いっても元々は学校まで覆いかぶさらないくらいと言われていたけど、実際は学校を飲み込むくらいの津波といわれて、想定を信じないで上へ上へ逃げることをしていったらいいと思う」
東日本大震災の発生から11年と5カ月あまり…。被災地を訪れた高校生は当時4歳から6歳です。地域防災の担い手に…、若い力への期待も高まります。