「コシヒカリ発言」から1カ月 静岡県政史上初 川勝知事の辞職勧告決議案を可決

「コシヒカリしかない」。あの発言から1カ月、川勝知事の辞職を求める声が県政史上、初めて形になりました。

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「コシヒカリ発言」から1カ月 静岡県政史上初 川勝知事の辞職勧告決議案を可決

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 静岡県議会の臨時会が開かれ、自民改革会議は知事の不信任案を断念しつつ辞職勧告決議案を提出。法的拘束力はありませんが賛成多数で可決しました。

御殿場市民から出された辞職請願の審議から

朝、最大会派・自民改革会議は臨時議会を前に議員総会を開き、対応を協議しました。自民改革会議は、これまで提出の方針を示していた不信任案の提出を見送り、過半数で可決できる法的拘束力のない辞職勧告決議案に切り替えることを正式に決定しました。

 午前10時半、臨時議会が開会、川勝知事が本会議場に入ってきました。

まず辞職勧告決議案の前に、御殿場市民から出された川勝知事の辞職を求める請願の審議が始まりました。
 「知事与党」のふじのくに県民クラブは、請願に反対の立場で自民改革会議が賛成の立場で、討論を行いました。
そして…。

静岡県議会
宮沢正美議長:「これから採決します。請願第一号、川勝平太知事の辞職を求める請願の採決を致します。本請願は賛成される方の御起立を願います」

(議員が起立する)

宮沢議長:「起立多数と認めます。本請願は採択をすることに決定いたしました。(拍手)」

 請願は、県議67人中、自民や公明など48人の賛成で可決されました。知事の辞職を求める請願が可決されるのは県政史上初めてのことです。ここで一時、議事は休憩となりました。

辞職勧告決議案の討論で各会派は…

請願の採決のあと、知事の辞職勧告決議案が提出され、野崎代表が提案理由を説明しました。

自民改革会議
野崎正蔵代表:「本県の特定地域を差別し辱め、本件を分断するような発言により県民の心を深く傷つけたのです。心の底から反省をし、謝罪しているとは受け取ることは到底できません。(そうだ)。これほどまでに知事としての適格性を欠いている知事に、残り3年半の県政、4回の予算編成を任せられないと考えるからこそ、辞職勧告決議案の提出にいたったわけであります。今、この神聖な静岡県議会の議場において、静岡県知事、川勝平太君に辞職を勧告いたします。(拍手)」

 この辞職勧告決議案に、ふじのくに県民クラブの佐野会長は…。

ふじのくに県民クラブ 
佐野愛子会長(反対討論):「川勝知事は定例記者会見において県民に対して心より謝罪した。御殿場市長に出向き、市長・議長に発言を撤回し謝罪した。まったなしの県政課題を数多く抱えている。そのためにも決して空白をつくるわけにはいかない。川勝知事には6月の県知事選挙でいただいた数多くの県民の皆様の負託に引き続きしっかりと応えていただきたいと考えている。今、知事の辞職の必要はないと考えている」

 公明党県議団の蓮池団長は、賛成の立場で討論に立ちました。

公明党県議団 
蓮池章平団長(賛成討論):「権力は魔物。知らず知らずのうちに魔物に食い破られ、自分のやっていること全てが正しく、人の諫言など、一切耳に入らなくなることもある。今の知事はそうなっていませんか。川勝知事にはぜひとも潔く身を引くことを強く求め、私の討論といたします」

採決の結果は…可決

討論のあと、採決が行われました。賛成の議員は白い札を、反対の議員は青い札を投票していきます。辞職勧告決議案は議員の過半数34票以上で可決されます。

宮沢議長:「開票の結果を報告します。投票総数66票、うち賛成47票(拍手)反対19票。以上の通りであります。よって川勝平太知事辞職勧告決議案は可決をされました。(拍手 川勝目をつぶったまま)」