令和の天才藤井聡太5冠と平成の天才羽生善治九段の王将戦に花を添える勝負メシは?
栗田麻理アナウンサー:
「こちらの会場では、来月の将棋の王将戦に向けて、勝負めしとおやつの試食会が行われています」
箸で試食の品を運ぶ“世紀の一戦”に向けた、重要な一手。
藤井聡太五冠が初防衛をかけて臨む、王将戦七番勝負の第一局が1月8日から掛川城で開催されます。
挑戦者は将棋界のレジェンド、羽生善治九段。
“令和の天才”と“平成の天才”が初めてタイトル戦で顔を合わせるのを前に、毎回話題となる“勝負めし”と“おやつ”の試食会が行われました。
掛川グランドホテル 佐々木毅一 総料理長:
「今年は掛川市の方でいろいろ協力していただけるということなので、オール掛川でやれるように、メニューを開発させていただいた」
勝負めしとおやつは、掛川市がグランドホテルにメニュー開発を依頼。
勝負めし7品のうち、「オムライスと掛川牛シチューのセット」や「遠州黒豚と掛川野菜のトマト煮込み」などの4品、おやつ6品のうち2品は、今回の王将戦のためにおよそ4カ月かけて作られました。
食材には地元の特産品がふんだんに使われ、掛川ならではのメニューで、“世紀の一戦”に花を添えます。
掛川グランドホテル 佐々木毅一 総料理長:
「全国的に知られている2人が召し上がるということで、僕らも必死で作らなければとプレッシャーはある。とにかく2人においしく楽しく召し上がってもらえるように、頑張って作っていきたい」
掛川市の期待
試食した、掛川市の久保田崇市長は…。
掛川市 久保田崇市長:
「この地域の豊かさを感じられるメニューに仕上がっていたと思う。(王将戦は)間違いなく最高の戦いになると思うが、それを支える食ということで、エネルギー補給であったり、ちょっとほっこりしたり、一服つくというところを期待している」
市を挙げて取り組む背景には、今年1月に掛川城で開催された王将戦での成功体験があります。
当時挑戦者だった藤井五冠はこの対局のおやつに、掛川グランドホテルが開発したCHABATAKE(ちゃばたけ)ケーキ」をチョイス。
対局では見事、勝利しました。
このケーキ、元々ふるさと納税の返礼品として出品されていましたが、驚くべき反響があったといいます。
掛川市 ふるさと納税推進室 佐藤行秀室長:
「令和3年の1月から12月まで、ふるさと納税の返戻品で『CHABATAKEケーキ』を希望する方は10件だったが、対局以降の今年1月から本日までで、160件余りの返戻品の希望が来ている状況。飛躍的に返戻品の希望が増えて大変喜んでいる」
1万2000円以上の寄付でもらえるケーキと茶菓子のセットが対局後に注文が殺到し、在庫がなくなる事態に。
市は20日に発表した新しいおやつも来年度から返礼品にしたい考えです。
掛川市 ふるさと納税推進室 佐藤行秀室長:
「掛川市ってどういうところだろうと想像していただきながら食べてもらって、掛川市に訪れてくれる方が少しでも増えてくれればと願っている」
「天才と天才」が相まみえる一戦で、いつも以上に注目される勝負めしとおやつ。
王将戦七番勝負の第一局は1月8日と9日、掛川城の二の丸茶室で開催されます。