富士宮市立病院が受け入れ制限…職員に感染者や濃厚接触者が増加 静岡県「医療崩壊のリスク高まっている」

 静岡県では16日、新たに3132人の新型コロナウイルス感染が発表されました。先週月曜日より2000人以上減り、4日連続で前の週の同じ曜日を下回っています。

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富士宮市立病院が受け入れ制限…職員に感染者や濃厚接触者が増加 静岡県「医療崩壊のリスク高まっている」

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 新たな感染者は、県発表分が1654人、静岡市発表分が682人、浜松市発表分が796人、あわせて3132人でした。先週月曜日と比べると2272人減少しています。

 直近1週間の感染者数は、3万8600人で前の週の0・84倍です。

 死者は10人で、県内の累計は1074人となりました。16日正午時点の病床使用率は、中部で89.8パーセントと9割近く、東部81.5パーセント、西部75.1パーセント、県全体で82・7パーセントです。重症者用は31.6パーセントです(18人)。

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富士宮市立病院が救急患者以外の受け入れを制限

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 一方、富士宮市は市立病院について、16日から当面の間、救急患者以外の受け入れを制限すると発表しました。制限するのは、新規の入院や、飛び込みの診察依頼、人間ドックを含む健診、それに発熱患者の診療です。要因として、院内でクラスターが発生し、複数の病棟が閉鎖していたり、職員に感染者や濃厚接触者が増加していたりするためとしています。

静岡県 後藤幹生参事「医療はもうギリギリ」

 県の後藤参事も、現在の医療現場について強い危機感を示しました。

画像: 静岡県 後藤幹生参事「医療はもうギリギリ」

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(13日):「医療はもうギリギリのところで、現場の先生方が、(過去3年間で)最も深刻な表情、また本当に疲れきった疲弊した表情で現状をお話しいただいた。あとひと押しされると、医療が崩壊するリスクが高まってきているので、これ以上急増しないように、もうひと押しで医療が崩壊する、瀬戸際まで来ている」

 医療崩壊を防ぐため、県は13日、全国2例目となる「医療ひっ迫防止対策強化宣言」を発令。発熱患者の診療人数が少ない医療機関に診療時間の延長を求めるほか、県民に対してはオミクロン株対応ワクチンの接種と、軽症の場合の自宅療養を求めています。

 また、新型コロナ感染者の死亡数の増加についても、警鐘を鳴らします。

静岡県健康福祉部 後藤幹生参事(13日):「累計1カ月も経たないうちに、13日間で(今月の死者数が)113人ということなりますので、1カ月間で300人近い死亡公表になるのではないかと大変懸念しているところ。感染者数を抑えること、特に高齢者の方の感染を抑えることが、死亡者を減らす最も大きな方法と考えている」