【土石流災害】崩落の起点部分の土砂の撤去完了 しかし被災者の不安はぬぐえず 静岡・熱海市伊豆山地区
おととし静岡県熱海市で発生した土石流災害で、崩落をした起点部分に残っていた不安定な土砂の撤去が完了し、被災者らに公開されました。
おととし7月熱海市伊豆山で発生した土石流災害の後も、崩落が起きた起点部分にはおよそ1万9千立方メートルの不安定な土砂が残されていました。
そのため伊豆山の一部地域は安全確保の面から警戒区域に指定され、112世帯200人が避難生活を送っています。
起点に残った土砂を巡って静岡県は去年10月、前の土地所有者に代わって土砂を撤去する行政代執行を開始。
土砂の撤去完了 現場を公開
8月26日に土砂の撤去が完了したことから、31日午前9月1日あすの警戒区域解除を前に、被災者や地元住民らおよそ100人に現場が公開されました。
県の担当者からは排水対策や斜面の緑化工事を実施したことなどの説明がありました。
警戒区域は9月1日午前9時に解除されます。
静岡県 くらし・環境部 光信紀彦理事
「県としても行政代執行という法律で決められた枠の中で、最大限安全を確保するという方針で進めております。その結果として現状の形で工事が終わったという認識をしておりますので、今のところ一定の安全は確保されたと考えている」
しかし、被災者からは不安の声が
崩落の起点に残されていた土砂の撤去は完了したものの・・・、周辺には別の複数の盛り土が残されていることから被災者からは不安の声があがりました。
自宅が全壊した 太田かおりさん:
「確かに土砂は少なくはなっているけど、全部無くなった訳ではないので、それで安心しろと言われてもちょっと納得できない」
関澤浩さん:
「造成をさせてから後から許可を出したといういきさつもあるので、反省を行政には踏まえていただいて、しっかりと指導を強くしていただいて、色々な工事が完成してからでないと安全というのは無いと思いますので、ちょっと不安は正直残っています」