【参院選の争点】(2)浜岡原発…再稼働すべきか、すべきでないか 静岡選挙区の8人はどう考える
10日に投開票を迎える参院選。改選2議席の静岡選挙区には、8人が立候補しています。
浜岡原子力発電所
御前崎市の「浜岡原子力発電所」。2011年の東日本大震災以降、この浜岡原発のほか、国内ほとんどの原発が稼働を停止しています。しかし、ここにきて「原発再稼働」の議論が熱気を帯びています。
背景の1つが産油国ロシアへの経済制裁による燃料価格の高騰。電力各社は電気料金を値上げし、それが家計などを圧迫しています。もう1つが電力需給のひっ迫です。異例の猛暑で、エネルギーの安定供給を求める声は日に日に強まってます。
原発立地県の候補者は何を訴えているのでしょうか。
若林洋平氏
自民党の新人、若林洋平氏(50)は5日、浜松市で行われた集会で、原発再稼働に触れました。
自民党 新人 若林洋平氏:「今一度、これは電力のバランスを考えるべき。当然、原子力発電の再稼働については、これは政治的な判断が必要である。物価が高騰している中における電力の高騰というのは、ダブルパンチ、トリプルパンチになりますので、そこはいち早く、やっぱり政治が主導して再稼働に向けては早急に議論をして結論を出していくべきではないか、そういう風に私は思ってます」
最終的には知事の判断と強調しつつも、「再稼働は選択肢の1つ」としています。
自民党 新人 若林洋平氏:「再稼動というのは大事な一つの選択肢であって、すぐどうこうっていうことではなくて、それはちゃんと手順を踏んで説明をして、最終的には知事が判断するということ。それを議論しない、話題にもしないというのは、私は何で今回の参議院の選挙、これだけ電力はひっ迫している中において、その選択肢を逃げるというのは、ちょっと違うんじゃないかな」
山崎真之輔氏
無所属 現職 山崎真之輔氏:「今、関東ではまた電力需給がひっ迫して、またああいう警報注意報が出ている。本当に情けないことだと思います。だから電力の安定供給自給率を高めるために今、政策やっぱりここに打ち込んでいくべきじゃないですか。(安全性が確保された原子力発電所、こういったものは使っていかなければいけないと。そうしなければこの夏もそうですし、冬もですねもたない)」単なる感情論だけで、そういうふうな議論するんじゃなくて、今、ちゃんと科学的根拠に基づいたそういった審査やってくれてますから、それをしっかりと見守って行きましょうよと」
浜岡原発のある御前崎市でマイクを握った無所属で現職の山崎真之輔氏(40)は「安全基準を満たしたものについては稼働させるべき」だと訴えました。
無所属 現職 山崎真之輔氏:「風評被害だとか、感情論で今、日本のエネルギー政策、原発政策が動かされていることが、大変私は残念です。やっぱり安全基準を満たしたものに関しては、責任を持って動かしていく。そういった方向性の中で、しっかりと地に足をつけた現実的な政策を進められるように、私は訴えていきたいと思います」
平山佐知子氏
無所属で現職の平山佐知子氏(51)は6日、富士宮市で有権者から再稼働について問われると…。
無所属で現職の平山佐知子氏(51)は6日、富士宮市で有権者から再稼働について問われると…。
無所属 現職 平山佐知子氏:「票取りのためにイエスノーは言うつもりはないんです。政治って全部そうですけど、賛成反対って言えないことが多いんですよ。これバランスを見ていかなくてはいけませんので、電気料金がこれだけ上がっている。そしてエネルギー自給率が大変12.1%と低い。世界情勢もこういう状況の中で、やっぱり今電気もこんなに酷暑猛暑が続いてなければ命に関わる」
こう答えた上で「地元の同意が大前提」と強調しました。
無所属 現職 平山佐知子氏:「再稼働の問題は、これは規制基準に即した形で合格と、その完全にもう大丈夫ですよっていう、まずそこの基準に合格したものしかまずは動かせません。これはもう制度として、なので、それプラス、地元の方々の声ですね。本当にいいよと言う声が無い限り、やっぱり再稼働は難しいと思ってますけれども、ただ闇雲に絶対反対ですと私は言いません」
鈴木千佳氏
共産党の新人、鈴木千佳氏(51)は、一貫して「浜岡原発の廃炉」を主張しています。
共産党 新人 鈴木千佳氏:「浜岡原発については、世界一危険な原発と言われていて、津波の対策だけではとても耐えられないと思うし、ロシアのウクライナ侵略で、原発施設が攻撃の対象になるという事もはっきりしてきた中で、そうした安全も置き去りにして、電力が足りないから原発再稼働というのは本当に無責任な態度」
舟橋夢人氏
NHK党の新人、舟橋夢人氏(56)は…。
NHK党・新人 舟橋夢人氏:「点検が終わって再稼動可能な原発は動かすべきだと思っております。なんでそこで再稼働できるものをしないで節電しましょうになってるのかが、よくわからない」
堀川圭輔氏
NHK党の新人、堀川圭輔氏(48)は…。
NKH党・新人 堀川圭輔氏:「住民を守るという意味では、我々国民を守る党ですから、直ちに再稼働して、電力不足などを起こしては絶対にならない。こういう考え」
山本貴史氏
政治団体「参政党」の新人、山本貴史氏(52)は「浜岡原発は巨大地震の震源域にあり再稼働すべきではない」としています。
船川淳志氏
無所属の新人、船川淳志氏(65)は、「どう意思決定されてきたのか整理すべき」という考えです。