ガソリン1年ぶり170円台…物流業界からも悲鳴「企業努力も限界」 静岡
ガソリン価格が高騰する中、日々燃料を使わざるを得ない物流の現場では…。
静岡市内にあるこちらの運送会社。運搬しているのは主に食品や自動車部品、精密機械などです。静岡県内や関東・愛知県への運搬が中心ですが、遠い所だと西は兵庫県、東は群馬県まで荷物を運んでいます。
山崎運輸 山﨑俊昌社長
Q.大きなトラックですが何トン車?
A.「これ最大積載13トンの車になります」
こちらの会社は大小35台のトラックを所有していて、1週間の移動距離は1台あたり2000km~2500㎞。北海道から鹿児島までの距離と同じくらいです。日々、長い距離を走っているため、燃料価格の高騰は、まさに死活問題です。
山崎運輸 山﨑俊昌社長:「売り上げに対する燃料の比率が上がっているので、最終利益にも影響が出ている」
燃料コストを少しでも抑えるため、こちらの会社では「インタンク」と呼ばれるミニガソリンスタンドを自社の敷地内に作って給油を行っています。
山崎運輸 山﨑俊昌社長:「ガソリンスタンドで入れる場合とインタンクで入れる場合、インタンクで入れる方が当然安くなるので、そういったところで極力燃料を入れる形をとっている」
「インタンク」は、燃料を元売り業者から直接仕入れることができるため、ガソリンスタンドを利用するより、コストを抑えることができます。
しかし、ここ1~2年、インタンクで給油しても、ガソリンスタンドとあまり変わらない状況になったといいます。その要因は…
山崎運輸 山﨑俊昌社長:「インタンクに持って来るタンクローリーがあるが、当然このローリーも運送会社が運んでいるので、そこの運賃が上がっているので、そこの価格差が減っている」
それでもこちらの会社では、運賃の値上げをしないで、企業努力でコスト削減に努めてきました。しかし、それも限界に近づいてきているといいます。
山崎運輸 山﨑俊昌社長:「未来を削って車両の購入を控えたり、働いている社員の給料に手をつけることはしたくないので、そういったところ(ガソリン代の高騰)運賃に転嫁できるような形がとれていければいいかなと思っている」