【解説】国民民主静岡県連、分裂避けられず 衆院選候補予定者2人は新党不参加か
石田アナ:野党合流の動きについて、県政担当の根方記者に聞きます。国民民主党の総支部長は、合流後の新党に加わるか、判断が分かれているようですね。
根方記者:「県連として一本化はできず、それぞれが決断することになりました。静岡6区、7区、8区の3人の現職は合流新党に加わります。2区の福村氏も参加する意向を示しています。4区は4月の補欠選挙で野党統一候補として出馬した無所属の田中健氏が合流新党参加に前向きです。一方、1区の高橋氏は合流新党への不参加を決めました。5区の小野氏も参加しないとみられています」
石田:解散総選挙が来月にも行われるとの声があがる中、野党共闘は実現するのでしょうか?
根方:「自民党に対抗するため、野党で候補者を一本化できる選挙区もあると思いますが、難航しそうなのが静岡1区です。現職は自民党の上川氏と、立憲民主党から離党して現在無所属の青山氏の2人がいます。ほかにも、立憲民主党県連の幹事長で、新党に合流する遠藤氏、新党への不参加を決めた高橋氏、共産党の元衆院議員・島津氏の3人も次の衆院選に立候補を予定しています。青山氏を含めて野党系4人が乱立する可能性が高く、候補者調整は非常に難しい状況です」
石田:前回の衆院選も野党で票を奪い合う形になりました。
根方:「そうなんです。前回2017年の衆院選も、野党から3人が出馬しました。3人の票を合わせると、当選した自民党の上川氏の得票を上回りましたが、反自民の票が割れて、結果的に上川氏が漁夫の利を得る形となりました」
石田:今回の合流で地方議員は、どんな判断をしそうですか?
根方:「関係者によりますと、すでに数人の県議が榛葉氏に同調し、合流新党に加わらない意向を示しています。一方、合流も残留もデメリットがあると感じている県議や市議も多く、無所属を選ぶ地方議員もある程度出てくると考えられます。今回の合流によって、国民民主党県連は分裂を避けられなくなりました」