「袴田事件」早期の再審開始を訴える請願書提出 東京高裁が初めて受領の証「受取書」発行
いわゆる「袴田事件」で再審を認めないとした東京高裁の決定を最高裁が取り消す判断をしてから22日で1年です。支援者は早期の再審開始を訴え、請願書を提出しました。
20日午前、東京高裁前で姿を見せた袴田巌さんの姉・秀子さんと支援者およそ10人。全国で集めたという7100人分の署名とともに請願書を東京高裁に提出しました。
袴田事件をめぐっては、2018年に東京高裁が静岡地裁の再審決定の判断を取り消しましたが、去年12月に最高裁が審理を再び東京高裁に差し戻し、現在は、裁判所と検察、弁護団による三者協議が続いています。
20日の請願書には「巌さんは85歳というご高齢です。1日1日が貴重な時間です」などと書かれ、支援者たちは早期の再審開始を訴えました。
袴田秀子さん:「巌も85歳9カ月です。もう86歳にじきになるんですよ。私は89歳になりますが。ともかく元気で長生きしてもらいたいと思っています。だから巌に自由をお与えくださいって書きました。で、再審開始をぜひよろしくお願いしますってお願いしました。心より再審開始になることを望んでおります」
支援者らはこれまでも東京高裁や最高裁などに対して署名とあわせて請願書の提出を20回以上行ってきましたが、今回初めて請願書を受領した証として「受取書」が東京高裁から渡されたということです。