コロナ禍で流行った(1) テイクアウトグルメ…「地元飲食店の本格的な味」を自宅で 静岡・富士市
地元飲食店の冷凍食品をメーンに販売
今年4月、富士市にオープンした「かやはら商店」。和・洋・中、様々な料理が並んでいます。これらは、ただの冷凍食品ではないんです。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「富士と富士宮の飲食店の冷凍食品をメインで扱っています。例えばこの木村屋さんだと富士の居酒屋の作っている冷凍食品、富士宮のカレー屋さん、これは焼き鳥屋さん」
Q.餃子もたくさんありますし
A.「餃子も3店舗ある。富士の餃子屋さん3店舗を今扱っています」
店に置いているのはどれも、富士市と富士宮市の飲食店が作った本格的なテイクアウトの商品です。茅原さんも飲食店を経営していますが、コロナ禍で客足が減少。そんな中、他の飲食店との“つながり”ができたそうです。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「本当に何をしていこうという中で、色んな飲食店と、まとめてお弁当の販売会を富士市で始めました。それで飲食店のつながりが広がっていって、冷凍食品もみんな作るようになって、一つの所で販売したらすごくいいのかなという感じでできました」
商品を置く飲食店は、現在42店。この日も本格的な店の味を求めて訪れる人の姿がありました。
富士市民:「ドリアとグラタンを。ここのを常に冷蔵庫に保存していて。おいしいですね、ここのはね。お弁当も美味しいし、何軒か入っているので結構買いに来ています」
Q.種類もだいぶたくさん
A.「豊富です。娘が在宅(ワーク)の時はちょこちょこ来て買っている」
富士市民:「きょうはピザと餃子を買いました。(餃子の店)“まんぷく”も気になっていた。それぞれ行くとすごく遠いけど、いっぺんに買えて良かった。ちょっと今のコロナ禍だからおうちでご飯食べたいというときにはすごくいいと思う」
茅原さんが経営するピザ食べ放題の店「パタパタ」は、静岡県東部に5店舗ありましたが、コロナの影響もあり3店舗を閉店。その分、このテイクアウトに力を入れているといいます。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「ピザとパスタとあるんですけど、(ピザは)食べやすいように4分の1カットで販売しています。ほんとにちょっと食べたいときに、トースターに入れてパクっといける」
さらにこんなものも。
Q.ピザ窯ですか?
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「そうですね。レストランがあったんですけど。それを撤退したのでこちらに持ってきて」
キッチンも併設しているかやはら商店。冷凍のピザやパスタはもちろん、テイクアウトのピザも、ここで作って販売しています。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「家庭で食卓を楽しもうっていうのが、定着しつつあると思う」
自動販売機も…
そんな中、先月 新たにオープンしたのがこちらの店です。
北川彩アナ:「わぁー。本当に無人で、しかも色々なものが自販機で売られています」
元々、コインランドリーを経営していたこの場所。乾燥機など、機械が壊れたタイミングで、テイクアウトの無人販売所に改装したそうです。
富士宮市民:「本当はお店で食べた方がおいしいんだろうけど、どうしてもそのお店のこれが好きっていうのがあれば買うかもしれない。全く知らないのよりは味が分かるから安心して自販機で買える」
全国で増えているテイクアウトの無人販売所。ここも、売れ行きは想像以上だということです。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「売り上げ的には思っているより倍くらいはあります。まだまだこの中食(テイクアウト)は伸ばせる、すごく手ごたえがあるので、力を入れてやりたい」
これからも、富士と富士宮の飲食店を盛り上げるべく、商品のバリエーションを増やしていきたいといいます。
かやはら商店 茅原伸一郎代表:「本当に今、(飲食店が)お互い協力し合う場面が出てきているので、ある意味コロナが無ければこういったことはなかった。ありえなかった」
コロナ禍で客足が減った飲食店。冷凍食品という挑戦で、その味を家庭に届けています。