2カ月連続70点以下で更迭…アスファルトの隙間から数本の雑草でアウト ビッグモーター「環境整備」とは 静岡
「経営計画書」
「会社の文化です。物もピカピカ、心もピカピカにする。全ての活動の原点です。環境整備を通して、職場で働く皆が心をかよわせ、仕事のやり方や考え方に気づく習慣を身につける」
「物も心もピカピカに」。これだけ聞くと単なる清掃活動にも思えますが、方針の中にはこんな記載が…。
「環境整備点検表に基づき、点数をつけて部門ごとのボーナス評価に直結させる。環境整備70点以下の職場環境が整備できない役職者はカド番、2カ月連続で更迭する。【リーダー失格】」
店舗まわりの掃除が評価に直結…ボーナスに影響、降格も
つまり、店舗まわりの掃除をしっかり行っていないと、ボーナスや「降格処分」といった評価に直結するのが「環境整備」なのです。現役社員はその採点の“厳しさ”を口にします。
現役社員:「アスファルトの隙間から数本雑草が生えている。これはもちろんダメだし。主幹道路沿いに店舗が建っていて街路樹の植え込み部分に街路樹以外の草が生えているのも、もちろんダメという話も私は聞いたことがあったので」
雑草数本で「降格」といった厳しい評価になる実情。なかには今回の“街路樹”に関係する話も。
現役社員:「(環境整備で)役員や副社長が来店する前、店舗前の歩道をチェックはするが、やっぱり来ている間や他の部分をチェックしている間に葉っぱが舞ってしまうということも考えられるので、(葉が)展示場にも入り込んでしまっていて、それで「なぜ掃除をしていないのか」「展示場の見栄えが悪い汚い」ということで降格になった人を知っている」
Q.切りたくなってしまう気持ちもわかる?
A.「切れるものなら切りたいと思うことはあった」
厳しすぎる「環境整備」という評価基準が、一連の街路樹問題の原因になっている可能性があると現役社員は言います。
現役社員:「本部の意向に沿う店舗運営ができていないと判断された時に、降格もしくは異動。どこか一つの店舗で降格等の人事が行われると、それに伴って店長が玉突きで異動。そういったことが行われていた」
こうしたビッグモーターの厳しい「環境整備」が、街路樹の伐採や除草剤の使用といった行き過ぎた行動に影響した可能性があります。