静岡県御殿場市で違法な盛り土が崩落　市は是正措置に従わない業者を刑事告発

白鳥衛記者:
「御殿場市内にありますこちらの広大な土地に違法な盛り土が造成されたとみられます。ここからは見えませんが、奥の場所では盛り土の崩落が確認されています。ただ周りは工場地帯となっていて、現状住宅への被害は確認されていません」

　15日午前、御殿場市土砂埋め立て規制条例違反の疑いで刑事告発されたのは御殿場市の運搬事業者です。
　市によりますと事業者は市の許可を得ず、2016年12月より前から御殿場市神場の民有地に土砂を運び込んでいたとみられています。

　2019年9月には大型ダンプ2台が出入りし、土砂を搬入する様子を市の職員が確認しています。

　違法に埋め立てられた土砂はおよそ2万立方メートルに及び、ほとんどが神奈川県から運ばれた建設残土とみられています。

　崩落はおよそ10カ所で確認されていて、中には幅20メートル、長さ30メートルに渡るのり面の崩落もあるということです。

　御殿場市は去年9月　事業者に崩落した部分の是正措置命令を出しましたが、期限の今年3月末までに是正措置が講じられず、計画書も示されませんでした。

　事業者は市に対し「自分の仕事が忙しい」などと説明していたということです。

　崩落によるけが人や住宅への被害はありませんが、近くの水無川にある護岸が崩れると雨が降った際に氾濫の危険性もあり、市はパトロールを行うなど対策をしています。