「光宙」はピカチュウ…「大空」はおおぞらではなく何と読む どこまで許されるの?キラキラネーム…戸籍に「読みがな」議論進む
「こちらにある4つの名前のように、一目ではなかなか読めないような名前を見かける機会も増えましたよね。街の皆さんには馴染みはあるのでしょうか」
静岡市民 30代女性
「え~、わからないな」
静岡市民 70代女性
「(大空)おおぞら?」
須藤:これがスカイ
「スカイ?“おおぞら”は“おおぞら” でしょ。役場でも通じます?」
静岡市民 20代女性
「これ(光宙)ピカチュウですよね」
静岡市民 20代女性
「これは(騎士)ナイト。(海は)マリン」
静岡市民 70代男性
「読めない、読めない。俺らの年になるともうちょっとついていけないかもしれない」
光宙(ぴかちゅう)はOK
昨今増えている、いわゆる「キラキラネーム」。政府は現在、戸籍に記載されていない、氏名の読み仮名を追加するための議論を進めています。
通常では読みにくい名前をどこまで認めるのか。これまでなかったその基準について、法務省の審議会が中間試案をまとめました。
今回の試案では、漢字の意味と読み方に関連性があれば認められるとしています。
そのため、先ほどの「光宙(ぴかちゅう)」という名前については、漢字の「光」と、光る様子を表した擬態語の「ピカ」に関連性があり、認められる可能性があるということです。
また、「海」と書いて「まりん」、「大空」と書いて「すかい」も認められる方向だとしています。
一方で…。
「高」と書いて、「ひくし」と読ませるなど、文字の意味と読み方の意味が反対の場合は、認められない可能性があるといいます。極端に言えば、「海」と書いて「マウンテン」と読ませる、そんな正反対の表現はNGになるかもしれない…、ということのようです。
読み仮名を追加する理由は、デジタル化対応
そもそも、なぜ戸籍の氏名に読み仮名を追加する必要があるのでしょうか。背景にあるのがデジタル化です。漢字よりもひらがなやカタカナの方が、個人データなどが検索しやすく、事務処理を効率化させる狙いがあるといいます。
須藤アナ
「これまで基準がなかった名前をめぐる動きについて静岡の皆さんに聞いてみました」
静岡市民 70代女性
「名前なんかすぐ読めた方がいいでしょ。(難しいと)呼ぶときにもなんて呼んだらいいのかなと思っちゃうかもしれないね」
静岡市民 20代女性
「子どもに最初にあげるのが名前なので、大事にした方がいい。みんないろんな大事な思いがあってつけると思うけど…。難しい問題」
静岡市民 20代女性
「介入する必要はないんじゃないかと。そもそも自由に決めていいというルールだったので、それをある世代から区切ってというのは、世代間で差が出ちゃうかなと」
東京都民 20代
「でも一瞬おっ、となりません? ピカチュウっていうんだって思いません? 光宙はピカチュウがいますから。騎士はこれ、ナイトって読まないですもん」
静岡市民 70代男性
「(ルールは)なくてもいいと私は思う。あ、こうやって読ませるんだ、でいいんじゃないかなと思う」
自らの経験を踏まえ、こんな意見も―
藤枝市民 10代男性
「シオンっていうんですが、心温まるで。それこそ当て字だが、キラキラネームではないかなと思っているので、納得はしている」
Q.由来は?
A.「そのままで心温まる子に育ってほしいという意味の名前。確かに1回で読まれたことはないが、良い名前だねと言われるので、それはうれしい。理由とか由来を凝って、自分みたいに当て字チックにしたり、とてもキラキラじゃなくて、少しかかっているようなキラキラぐらいがちょうどいいのかなと、個人的には思う」
法務省は5月下旬から意見を募った上で、来年の通常国会に改正案を提出したい考えです。