【新型コロナ】『BA.1』との違いは3万字中20カ所ほど…ステルスオミクロン『BA.2』ゲノム解析現場に潜入 静岡市環境保健研究所
静岡市で「BA.2」を発見
これまでに5人の「BA.2」感染が判明している静岡市。それらを発見したのが、こちらの静岡市環境保健研究所です。
静岡市環境保健研究所
前畑高明さん:「主に流行している『BA.1』のほかに、現在流行が始まりつつある『BA.2』がどの程度、静岡市内で流行しているのかを監視する目的で全ゲノム解析を行っている」
研究所の検査で新型コロナ陽性となった検体に加えて、市内の一部医療機関から依頼された検体についてウイルスの遺伝情報を調べるゲノム解析を行っています。
使用するのは「次世代シーケンサー」という機械。1回最大24人分の検体を2日ほどで解析できるそうです。
「BA.1」との違いとは…
従来のオミクロン株と見分けがつきにくいことから、“ステルスオミクロン”とも呼ばれるBA.2」。
従来の「BA.1」とは、一体どのような違いがあるのでしょうか。
Q:「この中で『BA.2』の検体はどの検体ですか?」
「上から3番目の検体ですね。他は通常のオミクロン株の『BA.1』になります。ここは『BA.1』にある配列が『BA.2』だと欠けているというところになります」
Q:「これ今、3万文字並んでいるんですよね?だいたい何カ所くらい違いがある?」
「だいたい『BA.1』と『BA.2』で、20カ所程度くらいは違う」
静岡市環境保健研究所
前畑高明さん:「ゲノム・遺伝子配列が異なっている部分があるので、そこで区別をしてBA.1』、『BA.2』と分けている。ゲノム解析を行わないとわからないという意味では、『BA.1』、『BA.2』はなかなか区別が難しいと言えると思う」
25日、新たに浜松市でも10人の感染が発表された「BA.2」。県の管轄でも6人見つかっています。現時点でその割合は1%から2%程度ですが…。
静岡市環境保健研究所 前畑高明さん
「諸外国の報告だと、感染力が『BA.1』、今、主にはやっている株よりも高いのではないか、感染性が高いのではないかというような報告も出ているし、実際イギリスやアメリカでもやはり『BA.2』の割合は徐々に増えているので、今後日本国内でも『BA.2』が徐々に検出の割合が増えていくのは間違いないのかなと感じている。ただ、全体の患者数にどこまで寄与していくのかに関してはなかなか難しいところがある」