薬剤師がワクチン充てん作業…研修会で取り扱い方を確認 参加者「医師や看護師の負担を軽減したい」
3月3日、静岡県で初めてとなる薬剤師を対象にした新型コロナワクチンの研修会が磐田市で開かれました。
学ぶのはワクチンの充てん作業です。
磐田薬剤師会 中村良雄会長:「薬剤師も分注のお手伝いをしてくださいと申し込みがありましたので、普段の業務では慣れてない、こういう研修会をやらなければかえって邪魔になるので計画した」
厚生労働省はワクチンを注射器に充填(じゅうてん)する作業などを、医師や看護師だけではなく薬剤師も行うよう協力を求めています。研修にはワクチンを製造するファイザー社の社員も参加し、取り扱い方を説明しました。
磐田薬剤師会 山中寛次郎理事:「標準的な注射針シリンジ等を使用した場合は、6回目の接種分を接種できないことになりますと、1回0.3mlを採取できない場合は、残量は廃棄してくださいということですので、注意してください」
通常、薬剤師が業務で注射器を扱うことはほとんどありません。
女性薬剤師:「シリンジ(注射器)の上のほうに気泡ができちゃうときは、どうやって泡を取り除けば?」
薬剤師会の人:「ちょっと小指で引きつつ、ちょっと待って、一回手を離して一瞬パンパンパンていう感じで」
今まで体験したことがないワクチンの接種。手探りで流れを確認していきます。
研修を受けた薬剤師は4月下旬以降、磐田市内の集団接種会場で、実際の新型コロナワクチンの接種業務にあたる予定です。
女性薬剤師:「調剤薬局で勤めているので、普段は注射の業務はやっていない。病院の実習以来に久しぶりにやったので、それもあってか難しかった」
男性薬剤師:「もし一度目で失敗してしまったら、少なくとも6回分のワクチンを無駄にしてしまうことになりますし、そのあたり神経を使う。薬剤師でもできる操作で、病院の先生や看護師さんの作業の負担を軽減出来たらいいなと思う」
磐田薬剤師会 中村良雄会長:「ドクターと看護師だけではとても無理ですよね、今後」
Q.こういう形で研修会をやったのは意義があった?
磐田薬剤師会 中村良雄会長:「そう思いますね。静岡県では初めてでしょうし、全国でもそんなにないと思いますので、ワクチンが日本全国全員に行き渡れば、少しでも協力できればと思っている」