台風被害復旧へ前進…大井川本線12月に部分再開 静岡市山間部…紅葉が見ごろも被害の宿「これからも忘れないで」

 静岡県内各地で紅葉が見頃を迎え、モミジ狩りを楽しむ姿が目立つようになってきました。川根本町は四方の山々を染める鮮やかな紅葉が人気のスポット。毎年この時期は書き入れ時というのですが、今年は…。

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台風被害復旧へ前進…大井川本線12月に部分再開 静岡市山間部…紅葉が見ごろも…被害の宿「これからも忘れないで」

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栗田麻理アナウンサー(川根本町 寸又峡 7日):「トンネルを抜けると通行止めの看板が見えます。この道は夢のつり橋へ向かう道なのですが、台風の影響で今も通ることができません」

 エメラルド色の湖の上にかかる「夢のつり橋」。例年、紅葉の時期は行列ができるほどの人気です。ところが今年は台風15号によって橋に向かう歩道の一部が崩落、近づくことができません。さらに…。

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大井川鉄道

9月25日
「島田市大井川沿いの大規模な土砂流出現場です。大変な量の土砂が大井川鉄道の線路を覆ってしまっています。復旧までには相当の時間がかかるものと見られます」

画像1: 大井川鉄道

 大井川鉄道の大井川本線も台風15号による土砂崩れなどで、9月24日から全面運休しています。そんな中、復旧に向けた動きが…。懸命な復旧作業により12月16日から金谷?家山間の運転が再開されることになったのです。16日には試運転が行われ、金谷駅付近から新金谷駅構内までの片道2キロの区間を複数回往復、運転士や整備士らが車両の調整を行いしました。

画像2: 大井川鉄道

大井川鉄道経営企画室 山本豊福さん:「汽笛であるとか、SLが走る音シュッシュッという音、これがやっぱりあるべき音が戻ってきたということで、非常に嬉しい一日になっています」

 12月16日はSL「かわね路号」に加え、人気のトーマス号も部分運転再開となります。

静岡市 油山温泉

 一方、こちらは静岡市の中心部から車で30分ほどの場所にある油山温泉です。例年なら多くの客が訪れる季節ですが、台風15号の爪あとは今も深く残っています。

画像1: 静岡市 油山温泉

林輝彦アナウンサー(油山温泉元湯館 静岡・葵区 16日):「この辺りの土砂や瓦礫は少しずつ片付けが進んでいるが、建物の片付けは依然進んでいません。入り口には家財道具が運び出されたままになっていますし、建物の中には土砂と瓦礫がまだ大量に残っています」

 油山地区にある温泉旅館「油山温泉元湯館」。台風15号の影響で旅館の近くを流れる安倍川の支流・油山川が氾濫し、建物が濁流にのみ込まれました。   

           

画像2: 静岡市 油山温泉

油山温泉元湯館 海野加奈子女将:「今、天井近くまで土砂が入っている」

林アナ:「中は浴室になっているが、見てみると天井の近くまで土砂と瓦礫が積み上がっていて湯舟ですとかシャワーなどは全く見えない状態」

 発災から間もなく2カ月が経とうとしていますが、温泉は現在も土砂で埋まったままになっています。

油山温泉元湯館 海野加奈子女将:「建物はまだ正直(復旧時期は)全く決まっていない状態です」

 現在進められているのは旅館の前を流れる川の復旧作業。それが終わらないと旅館に続く林道や館内の土砂を撤去することができないため、依然、営業再開のめどはたっていません。

 油山温泉には「元湯館」の他に、「油山宛」という旅館があります。ただ、こちらも台風による被害を受け、復旧にはまだ1年近くかかる見通しだといいます。

画像3: 静岡市 油山温泉

 本来であれば今の時期は書き入れ時。紅葉シーズンの休業は大きな打撃となっています。

油山温泉元湯館 海野加奈子女将:「今、紅葉がきれいな季節になって来たので、お客様は多い季節になる。ですので、こういう時期に営業できないのはとても残念。(作業が)あまり進んでいないようにも見えてしまうが、全体的に見ると半分くらいに土砂はなっているので、私たちは進んでいるように感じている。皆さんにご支援いただいたり、今でもいろいろ温かい言葉をいただくので、本当に皆さんに感謝してる。どうぞこれからも忘れないでいただきたいと思う」