「日本一、酒が消費されるまつり」浜松まつり 夜のイベント中止で酒店や飲食店は悲鳴
例年、浜松まつりの夜の見せ場となる御殿屋台の引き回しや練りは今年は禁止に。中心市街地の景色は、例年とは全く違うものとなっていました。 法被を着ている人はおらず、ラッパの音も聞こえませんでした。中には日中に浜松まつりに参加していた人もいましたが…。
浜松市民 40代:「きょう夜が中止なので、お疲れさん会ということで、ちょっとだけやります。やる人はみんな出てくるので、やれる人だけで、配慮してやれるやっていければいい」
3人だけで感染症対策に気を付けながら、2年ぶりの凧揚げの疲れをいやすといいます。
こちらの家族は普段なら浜松まつりに一家で参加しているといいます。ただ、少しでも一家団らんの時間を過ごそうと外食をしに来たそうです。
浜松市民 20代:「(浜松まつりに)小さいころから毎年出ていたので、みんな祭りに出ないというのが初めてだったので、それはそれでゆっくりできて違うGWが楽しめたなという感じ」
アグープによりますと、3日午後3時時点の浜松駅周辺の人出は、去年の同じ日に比べておよそ3倍に増加しましたが、夜のにぎわいは例年の祭り期間には遠く及びません。
例年なら地元に大きな経済波及効果があるだけに、周辺の酒店からは悲痛な叫びが聞かれました。
例年だと一番の繁忙期だが、今年は注文がほぼゼロ 酒店
酒店店長:「実際に2年連続浜松まつりがない状態にはなっていて、売り上げとしても500万円以上の損失かなと思っている」
「日本一、酒が消費されるまつり」とも言われる浜松まつり。本来であれば初子を祝うため、町内ごとにビールや日本酒などのまとまった酒の注文が入るこの期間は1年で一番の繁忙期だといいます。しかし、今年は昼の凧揚げ会場でもアルコールは全面禁止となり、注文はほぼゼロと大きな打撃を受けています。
酒店店長:「ここまで規制するくらいだったら、もう1年待った方がよかったんじゃないかという話は多く出ている。街を動かすためにはいつも通りの浜松まつりがまた行われることを願いたい」
例年だと観光客で満席だという飲食店も…
また、こちらの飲食店では例年浜松まつりを見に来る観光客で満席になるといいますが…。
飲食店店主:「コロナ前だと法被の人から観光の人から、人という人があふれていた状態。きょうは思った以上にお客さんが来ていないと感じる」
例年に比べて客足は大幅に減少したといいます。
少しでも来店客を増やそうと、店内にメニューのポップを新たに展示。メニューの値段も商品によっては半額にまで下げているといいます。
飲食店店主:「ドリンクとかも安くしながら、そういった努力しながらお客さんに入ってもらえる努力はしているが、やっぱり売り上げは厳しい」
2年ぶりに開催されている浜松まつりですが、活気は限定的で街には依然、コロナ禍の重苦しさが漂っています。
(5月4日放送)