静岡・熱海市土石流災害 発生から2カ月の今
死者26人、行方不明者1人の甚大な被害が出た現場では、被災者らが黙とうを捧げました。
高橋諒 記者:「発災から、きょうで2ヵ月。現場では先程から小雨が降っていて、今日も行方不明者の捜索、土砂の撤去作業が行われている」
大規模な土石流が発生した現場では、きょうも午前8時から残るひとりの行方不明者・太田和子さんの捜索活動や土砂の撤去作業が行われました。
現場では2カ月前のきょう、消防に最初の通報があった午前10時28分に合わせて被災者らが犠牲者を悼み、黙とうを捧げました。
「黙とう・・・」
被災者:「まだ1人見つかっていない人もいるので、早く見つかってほしい。そもそも、なんでこんなことになったんだろうというふうにも思います。業者や市がちゃんとやっていて、工事もちゃんとしていれば、こんなことにはならなかったという責任を、ちゃんと取ってほいいなと、正直怒りの声ですよ」
今回の土石流被害を甚大化したとみられるのは、崩落の起点とみられる「盛り土」。この1カ月は、土石流で犠牲となった遺族らを中心に結成された「被害者の会」が熱海警察署に刑事告訴状を提出し、正式に受理されるなど、被害者らは大きな1歩を踏み出した1カ月でもありました。
被害者の会 太田樹さん:「正直びっくりしていて、ここまで早いとは思わなかったので、それだけ第三者が見てもむごい事件で、明らかな人災だったんじゃないかと思っています」
被害者の会 太田滋さん:「盛り土をした人の責任、それを許した行政の責任をしっかりと追及していきたい」
しかし2カ月たっても変わっていない現実も。現場では、今も自分に家に戻ることを許されていない人たちがいます。
被災者「警戒区域を設置して終わりではなく、それがあることによって(自分の家に)いけなくなってしまった人も大勢いるので、その人たちのことも考えて、入れるようにしてもらいたい」
次の住まいが決まらない被災者もいて、避難所では今も、153人が生活しています。