【リニア】山梨県に建設中の「高架橋」初公開 順調に進む工事…県境まであと少し /今週の静岡 リニアの動き(前編)
リニア新幹線「高架橋」公開
和田佳代子記者(山梨県):「あちらに建設されている高架橋の上をリニア中央新幹線が走ります。きょう、高架橋区間の工事の状況が全線で初めて公開されました」
静岡市中心部から車でおよそ1時間20分。山梨県南巨摩郡富士川町。今週、“初公開”されたのがリニア新幹線が通る「高架橋」です。
JR東海 中央新幹線建設部山梨東工事事務所 太田洋担当課長:「山梨県内の路線となっています。全長が83.4キロあって、現在山梨リニア実験線が42.8キロできている。山梨県内で40.6キロを施工していく」
高架橋の工事は2020年から始まりました。工事自体は順調に進み、残すは従来の“レール”にあたるガイドウェイなどを設置するのみとなっています。品川・名古屋間を走るリニア新幹線の多くはトンネル区間となっていますが、山梨県内の一部区間では、地上を走ることになります。
和田佳代子記者:「高架橋の上にのぼってきました。今、私がいるここを実際にリニア中央新幹線が走ります」
和田佳代子記者:「こちらは名古屋方面で、あちらに見えるのが現在工事が行われているトンネルです」
JR東海 中央新幹線建設部山梨東工事事務所 中川隆広所長:「2020年から工事に着手し、地上区間においては立ち上がって初めての高架橋となる。今回の高架橋は節目だが、他のところも早めに工事に入って完成させて、早期の開業に向け頑張りたい」
ただ、現在は順調な山梨工区の工事も、南アルプスに到達していくと状況が変わってくることが予想されます。なぜなら…。
ボーリングめぐり静岡・山梨両県が対立
静岡県 川勝平太知事(5月15日)
「先進ボーリングで掘っていくと、これは水抜き工事を兼ねているので、突発湧水もあり得る」
JR東海が南アルプストンネル内で行っている「ボーリング」をめぐり、静岡県と山梨県の意見が対立。
長崎幸太郎知事(5月26日 山梨県庁):「山梨県内では本坑の掘削が始まっている。作業員の命にかかわる問題なので、情報収集活動として事前の調査である先進坑のボーリング調査は不可欠であると考えている」
JR東海に対し、県境から300mの時点で山梨県内のボーリングをやめて欲しいと書面で要請していた川勝知事。会見でその話題になると…。
静岡県 川勝平太知事(2日):「それ(ボーリング)は調査のために必要だというのは、もうごもっともなことです。そしてまた、静岡県ならともかくも、山梨県で民間事業がなされることに対して、国なり県なりが、行政権をお持ちでありますから、そうした事に抵触することは一切するつもりはないし、してこなかったつもりであります。ともあれ、これはJR東海と専門家を通してのやり取りの中で、懸念を払しょくしてくださいという要請でありますので、この懸念を払しょくしてくださるように、JR東海にお願いしているということです」
こうした問題が解決しなければ山梨工区でも工事をスムーズに進めることはできません。そして、5月31日…。
川勝知事が「期成同盟会」総会に初参加
根方ゆき乃記者:「定例の総会に初めて参加する川勝知事が、会場に入ります」
都内のホテルに姿を見せた川勝知事。そこにJR東海の丹羽社長が声をかけ、笑顔で言葉を交わす場面が見られました。リニア沿線都県の知事や、与野党の国会議員が会場入りする中、川勝知事も…
開催されたのはリニア中央新幹線の早期開業に向けて、沿線都府県で組織する「期成同盟会」の総会。
静岡県 川勝平太知事:「静岡県知事の川勝平太です」
沿線の知事たちに向けて川勝知事は、何を語ったのでしょうか!?
(とびっきり!しずおか 土曜版 6月3日放送)