静岡まつりに29万人…一部では「宴会」も 実行委「長時間大騒ぎしたグループはないと思う」 静岡市
4日まで3日間にわたって開催された静岡まつり。2年ぶりとなる静岡市の春の一大イベントには多くの人出が。
菊川市民・焼津市民 10代:「桜きれい!」「楽しいです!」
静岡市民 40代:「いつもと変わらないので、楽しませてもらっている」
感染対策として、入り口では検温と消毒を実施。その一方、夜には会場で花見をしながら宴会を開く人たちの姿が。コロナ禍で開催された、今年の静岡まつりは…。
静岡市長「無事安全に終わる静岡まつりに」
穏やかな陽気に、満開の桜。それもあってか、会場となった駿府城公園には、人、人、人。食事を楽しむ人たちや、家族連れの姿も多く見られました。祭りの初日、静岡市の田辺信宏市長は…。
静岡市 田辺信宏市長:「無事安全に終わる静岡まつりにしたい、それが協賛する行政の願い。コロナを吹き飛ばす勢いでぜひ静岡まつりを満喫していただきたい」
市民「去年いけなかったので、うずうずしていた」
静岡市民 40代:「去年なかった分、子どもが小さいので子どもを楽しませたい」
静岡市民 30代:「去年行けなったので、うずうずしていました。久しぶりの開催だからすごく楽しみに来た、楽しい」
去年は新型コロナの影響で静岡まつりも大道芸ワールドカップも中止に。コロナ禍となって、静岡市内での大規模イベントは実質初めてとなっただけに、今年の開催を楽しみにしていた人が多かったようです。
会場では歩きながら食べる人の姿はほとんど見られず、来場者は用意された飲食スペースで食事を楽しんでいました。
静岡市民 40代:「(歩きながら食べるのは)控えていますね。控えているというか、しないようにしている。マスク会食とか言われているが、それを実践しようかなと思っている」
静岡市民 40代:「できるだけ人気が無いところで食べようかなと。(飲食スペースは)食べ終わったらすぐに移動できるのでいいかなと思う」
「大御所花見行列」は中止
今年は徳川家康役の著名人らの行列が市街地を練り歩く、静岡まつりのメインイベント「大御所花見行列」は中止に。その代わりに大御所役も参加する、ステージでのトークショー「花見の宴」が開催されました。
いつもとは異なる形に、来場者は…。
花見の宴に参加した市民:「いつもは華やかな行列があって、それも結構楽しみにしていたけど、これはこれで楽しめていいと思う」
「夜桜乱舞」も規模縮小
静岡まつりの目玉イベントの一つが市民総踊りの「夜桜乱舞」。例年なら、御幸通りを歩行者天国にして、およそ1万人が踊りに参加しますが、今年は密を避けるために規模を縮小しての開催となりました。
周辺の居酒屋には多くの客が…
祭りによる多くの人出で恩恵を受けたのが、会場周辺の飲食店です。夜の市街地には、祭りの来場客が流れていました。
居酒屋店長:「去年は祭りがなかったので、店自体やっていなかったけど、今年はいっぱいになった。思ったより、静岡まつりの影響があって、よかった」
店長はこの日の盛況ぶりに、去年の同じ時期に比べて「来店客が5倍以上いるのではないか」と当時を振り返ります。
居酒屋店長:「とにかく街に人がいてくれてよかったという感じ。また、この人通りと活気が戻ってくれたらいいなとそれに尽きる」
駿府城公園では宴会も
その一方で、会場の駿府城公園では感染拡大が懸念される場面も。宴会の自粛が呼びかけられる中、お酒を片手に大人数で花見に興じるグループが複数見受けられたのです。
これに対する静岡市や祭りの実行委員会の対応とは?
午後7時。メイン会場の駿府城公園にはまだまだ多くの人の姿が。中には夜桜を見ながら、大人数で宴会を開いている人たちも。
酒盛り勢 静岡市民30代
「10人くらいで…。非常に悩んだけど、ちょっと気持ち的に暖かくなって出たくなった気持ちはあった」
酒盛り勢 静岡市民30代
「周りもポツポツと人がいる感じで、いいかなと思った。もちろんここに来ること自体アウトと思う人もたくさんいると思うけど、距離が保たれているのであれば、行ける範囲かなと、個人的な感想だけど」
レジャーシートの上にはお酒や、つまみのスナックが。長時間にわたる宴会だったのでしょうか…。
実行委「プラカードを持って呼びかけたが…」
駿府城公園での宴会を伴う花見について静岡市は自粛を呼びかけています。しかし、祭り当日に宴会が開かれていたことについて実行委員会は。
静岡まつり実行委員会 久保田隆実行委員長:「私どもはプラカードを持って宴会を控えてくださいということで回らせていただいていたが、宴会ということと、会食、あるいは食べるということに線引きが難しい部分もあった。ただ、長時間にわたって一つのグループが大騒ぎしていたことはなかったと思う」
さらに、祭り終盤に行われた「大御所観覧手筒花火」では、多くの観客が殺到し、密になってしまう場面も。 想定を上回る多くの人が集まったことで、ソーシャルディスタンスが確保できない状況となっていました。
祭りでの混雑について、先週金曜、静岡市の担当者は…。
静岡市会見(2日):「当然人が集まるし、外からも人が来るので、そのために十分な感染対策をしてほしいとお願いしているが、まったく契機にならないかというと、そうは言えないと思う。そこは注視をしていきたい」
祭りの開催が今後の感染拡大につながる恐れがあるとして、注意を呼び掛けていました。それにも関わらず、密の発生は避けられなかったのでしょうか。
(4月5日放送)