静岡県御前崎港に建設中のバイオマス発電所で70歳の男性が死亡 溶接作業中、何らかの原因で設備内部の酸素濃度が低下したか…
「午後8時すぎの御前崎港西ふ頭です。いまからおよそ3時間半ほど前にあちらで溶接作業をしていた作業員の男性らが複数人倒れたということです」
一酸化炭素中毒の可能性も
6日午後4時半ごろ、御前崎港に建設中のバイオマス発電所の関係者から「作業員2人が呼びかけに反応しない」など消防に通報がありました。
消防などによりますと、ボイラー棟に隣接する施設で溶接作業をしていた2人のうち、御前崎市池新田の会社員の男性(70)が病院に搬送されましたが間もなく死亡が確認されました。
また意識不明で搬送された40代の男性を含む、2人が現在入院中で、40代の男性は意識が回復したということです。
この他に、救急搬送された4人を含む8人が軽傷。
いずれも一酸化炭素中毒の可能性があるとみられています。
建設途中の施設で何が
御前崎港バイオマスエナジー 若狭雅也発電所長:
「非常に重大な災害を起こしてしまい、非常に重く受け止めている。まず被災された方の回復が第一優先だと思っています」
事故があったバイオマス発電所は、おととし4月に建設工事が始まり、今年7月の運転開始を予定していました。
運営会社によりますと、今回の事故は、燃料となる木材の粉じんやチリを集めるバグフィルターと呼ばれる設備で部品の溶接をしている最中に、今回の事故は起きました。
発電所によりますと、この設備はまだ建設途中で、6日は午前8時ごろからおよそ560人が作業に当たっていました。
事件当時の現場は
Q(事故があった)現場で作業していたのは当時何人くらい?
御前崎港バイオマスエナジー 若狭雅也発電所長:
「そこの周りはごめんなさい、細かいところまでは」
Q原因としてどんな可能性がある?
御前崎港バイオマスエナジー 若狭雅也発電所長:
「今のところそこも確認中。その辺を踏まえての検証になるかと思っている」
現場で一体何が起こったのでしょうか?
警察と消防は7日実況見分を行い、何らかの原因で、設備内部の酸素濃度が低下したとみて、詳しい原因を調べています。
発電所は事故の原因が判明し、対策が取れるまで、当面、工事を中止するということです。