カツオは安定、アジやサバ、シラスは少ない 静岡県内の鮮魚に明暗
カツオ 小ぶりだが増えてきた
船から手作業で次々と水揚げされるカツオ。生カツオの水揚げ県内一の御前崎港では、3月上旬からガツオの漁が始まっています。今は、黒潮に乗って北上する「初カツオ」が旬となる時期。今年の水揚げはどうなんでしょうか。
南駿河湾漁業協同組合 矢部政利部長
「きょうは割と小さいものから大きいものまで混ざりで、2トンほどあった」
この日の水揚げはおよそ2トン。初ガツオ漁は毎年3月上旬から5月末ごろまで行われますが、こちらの港では、GWごろがピークで、その頃は1日に10トン~12トンほど、水揚げがあったということです。
南駿河湾漁業協同組合 矢部政利部長:「生体個数がだいぶ増加しているような気がする。匹数にしたら去年の大型(サイズ)に比べたら多いと思う。去年の場合は5キロ以上の大きいカツオが多かったが、今年は1キロ半~2キロくらいの小さいカツオが主体になっている」
鮮魚店の客「新鮮でおいしい」
御前崎港の近くにある鮮魚店では、初ガツオを求めに朝からお客さんの姿が…。
客(島田市 40代)
Q.きょうは何を買われましたか?
A.「カツオをを買いました。御前崎で取れているんで、新鮮で。いつもおいしくいただいている。時期のものなので、この時期を楽しみにしていますけど」
客(焼津市 80代)
Q.カツオのアラもあって、切り身もありますが、カツオは好きですか?
A.「カツオ大好き! カツオの刺し身は魚の中では一番おいしいと思っているから。これから楽しみ。これから上って秋ごろ下りカツオが来ますから。それも脂がのっておいしい。楽しみにしています」
「御前崎のブランドとして期待」
御前崎で販売される鮮魚は、5月~6月にかけてはカツオがメーン。この日、こちらで販売されていた初ガツオは切り身1パック864円でした。まさに今は、初ガツオが一番おいしい時期だといいます。
福泉 伊東延和社長:「5月の連休明けから順調に入ってくるようになりました。例年並みの値段。御前崎はカツオの時期は売れ行きが良いので、いいカツオが入るところは、日本でも少ないので、静岡県だと一番安定して入るのは御前崎なので、御前崎のブランドとして、期待を込めています」
アジやサバ、シラスが少ない
水揚げ量が安定しているカツオ。一方で、別の魚は…。
福泉 伊東延和社長
Q.今どういう魚が少なくなっている?
A.「アジとかサバが少ないですね。5月下旬になってくると増えると思うが、時期的な要素、気候の温度差とか」
Q.シラスとかは?
A.「今年、シラスは少ないですね。値段も去年の3倍くらい。生シラスはね。大体2.5倍から3倍くらい。シラスはもっと安定的に入ってくると生シラスも安くなるし、釜揚げシラスもみんな安くなるので、シラスはもっと入って欲しい」
アジやサバ、そしてシラスについては最近水揚げ量が少なく、店に入りにくい状況に。価格も上昇していて、アジの仕入れ価格は去年と比べて3割ほど上がっているといいます。
福泉 伊東延和社長 :「時期がずれている。4月に毎年とれていた魚が5月になっていたり、5月にとれていた魚が6月になったり、多少気候の変化、海水温の具合で、魚のとれる時期がずれている気がします」
県内鮮魚の明暗。今後はどうなっていくのでしょうか。