市街地の聖火リレー中止に「密が生まれる」懸念 区間を北区に一本化…1キロを21人でリレー 浜松市

静岡県の担当者
「先週6月8日に、浜松市長から再検討の要請がありました同市内の聖火リレーについて、大会組織委と最終段階に入りました。浜松市中区でのリレーは中止します。北区のルートについては変更ございません」

画像1: 市街地の聖火リレー中止に「密が生まれる」懸念 区間を北区に一本化…1キロを21人でリレー 浜松市

 静岡県は浜松市の走行区間の見直しを発表しました。浜松市では2つの区間で聖火リレーが予定されていましたが、中区の区間が中止されます。この区間は、浜松市役所を出発し、市中心部を走る全長3キロのコース。飲食店が立ち並ぶ繁華街もすぐそばにあります。

静岡県の担当者
「今回のコロナ禍で聖火リレーを行うことは密が生まれると。なおかつ、ワクチンの集団接種をする会場もルート上にあるということもあり、実施の変更について検討してくれという要請あったので、私どもとしては真摯にうけとめて検討しました」

画像2: 市街地の聖火リレー中止に「密が生まれる」懸念 区間を北区に一本化…1キロを21人でリレー 浜松市

 浜松市の聖火リレーは北区の区間に一本化されます。この区間は北区細江町の通称「プリンス岬」を出発。公道でのリレーはおよそ1キロで、中区を走る予定だった15人のランナーを含め21人が走ることになります。

静岡県知事と浜松市長は…

 浜松市では独自の「感染拡大警戒宣言」を発令中で、聖火リレーについては8日に鈴木康友市長が川勝知事に公道での開催中止を求めていました。

 16日の決定について2人は

静岡県 川勝平太知事:「ルートは変更できない。ルートを縮めるか、それともルートを走るのを中止するかのどちらかだったが、我々は何としても走る。一部でもいいから走ると。警備も完ぺきだし、それなりにリレーもバトンタッチもできるということで、聖火リレーを何とか浜名湖を見ながら皆さんにやっていただけるということに、僕は喜んでいます」

画像: 静岡県知事と浜松市長は…

浜松市 鈴木康友市長:「ワクチン接種が聖火リレーによる交通規制で大きな影響が出る。ワクチン接種を最優先していかなければならない中で、どうしても街中での走行を避けていただきたいと知事にお願いした。規模は縮小したが、しっかり聖火リレーを浜松市内で行う目的は果たされているので、まさに市民の皆様の健康と命を守ること、しっかりイベントを回していく。この両方とも達成できる一番いい案ではないか」

浜松市民は

画像: 浜松市民は

 開催が目前に迫った中での方針転換に浜松市民は…。

70代男性
「今の状況考えれば仕方ない。密度の高い地域よりは、北区のゆっくり広々とした所でできるんじゃないですか」

50代女性
「どこに行っても密は避けられないし、やるんだったら、中区のスポーツセンターとかでやるなら、私は中区の方がいい」

 浜松市内を走る予定の聖火ランナーの心境は、複雑なようです。

浜松市の聖火ランナー 鈴木秀俊さん (46)
「コロナがこれ以上また拡大しても困るので、冷静に見てそういった(中区中止の)判断をしていると思うので、そこは言う通りだと思う」