足久保川で初めてのハザードマップ作り 静岡市

浸水や洪水被害の危険度などを示すハザードマップは主要な川ごとに作られていますが、近年は中小河川でも浸水などの被害が目立ってきています。
新たにハザードマップをつくる河川を取材しました。

画像: 足久保川で初めてのハザードマップ作り 静岡市 youtu.be

足久保川で初めてのハザードマップ作り 静岡市

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「安倍川につながる足久保川という川。普段は水の量も少なく穏やかだが、去年新たにハザードマップを作成する対象になりました」

この日、静岡市の足久保公民館では、新たにハザードマップを作るため、自治会長や水防団員などおよそ20人が集っていました。

●静岡市危機管理総室 杉村晃一係長
「近年大きな川だけでなく、中小河川での被害もかなり報告されています。足久保川は安倍川や巴川に比べると小さな川だが、水位を予測して危ない水位になったら避難情報を出すというような運用ができる川ということで静岡県のほうで(水位周知河川に)指定された」

この地区を流れる足久保川。
去年、県によって初めて洪水浸水想定区域が公表されました。
つまり、ハザードマップを作る対象になったのです。

●足久保地区防災指導員 秋山明さん
「これが今の状態です」
「基本的には水なくなっちゃうんです。天井川になってしまう」

2013年に設置された監視カメラは、ハザードマップがない足久保川流域の避難を判断する唯一の材料です。
こちらは2014年に台風18号が過ぎ去った後の足久保川の様子。
川幅いっぱいに増水しています。

●足久保地区防災指導員 秋山明さん
「足久保川自体は急流なので、(雨が)降ったあとにすぐ最高の水位になってしまうんですよ」

近年、足久保川流域で洪水や土砂災害によって、人が亡くなるような被害は出たことはないといいますが、中小河川でもあなどれません。
参加者は近年の災害事例や避難情報の見直しについて説明を受け、市の職員が作ったハザードマップの案を吟味します。

●地元住民
「これぐらい(色の違いが)違いがはっきりしていればわかるけどもこれだと全然わからない」
●地元住民
「松崎橋とか富沢橋とか橋を書いていただいた方がわかりやすい」

●静岡市 杉村係長
「足久保川にかかっている橋いくつかありますよね。
データがあればそれを使いたいと思うので調べます」

地図の見やすさやわかりやすさを求める声が多く上がった一方で、初めてのハザードマップから見えてきたこともありました。

●足久保学区自治会連合会 三重野隆志会長
「思ったより水浸被害が大きいなと思いました。絵になって表れているということは大変大きなことだなと」

この後ハザードマップは修正を加えて、9月に地域住民に配布される予定です。

●足久保地区防災指導員 秋山明さん
「近年の特別な豪雨などがあるからっていうことで、各支流に対しても(ハザードマップを)作ってくれているということで、ありがたい。
やっぱりそれを住民に活用してもらいたいというのが一番」

これまで目が向けられてこなかった身近な場所にこそ、改めて防災対策が求められます。