奇跡的にもろみの桶が無事…「私どもの希望の光」 しょうゆ製造会社の築150年の蔵も突風で倒壊 静岡・牧之原市
静岡県牧之原市の竜巻とみられる突風被害は発生から4日目となりました。4日も新たに壊れた建物が見つかるなど、広範囲で被害が確認されています。
白鳥衛記者:「被害の大きかった(牧之原市)布引原から15キロ離れた場所に来ています。こちらには元々しょうゆの蔵が3棟並んでいましたが、倒壊してしまっています。がれきや出荷前とみられるしょうゆが散乱しています」
牧之原市須々木にある「株式会社ハチマル」。しょうゆを製造・販売している会社です。
ハチマル代表取締役 鈴木義丸さん:「大雨で会社の建屋が心配だったものですから、見にいこうと思って行きました。あちらから車で途中まで来て、もう天井が抜けて、雨がそのまま下に白い糸のように、ヘッドライトに照らされて見えて、この蔵が無くなったことをそこで発見した」
倒壊した蔵は築150年以上。木々に周りを囲まれているため、当初、気象台や市が被害を確認できなかったといいます。倒壊した様子をSNSで発信したところ、従業員やボランティアが駆けつけ、がれきの撤去がおこなわれました。
蔵の倒壊で、中にあった出荷前の醤油は廃棄となりましたが、もろみの桶1つだけが無事でした。しょうゆの製造には欠かせない大切なもので、発見時には崩れた屋根に覆われて守られていたといいます。
鈴木義丸さん:「なんとかこれを育てていきたいと思っています。試練と共にこういう希望もね、本当に運良く残してくれたので。そういう意味では本当にラッキーだった。これを2年後、私どもの希望の光としてこれをなんとか仕上げていきたい」