J1清水ロティーナ新監督、再来日のコロナ隔離期間を終え、初めて現場指揮「哲学を伝える意味でもいい出来」
初めて対面する選手たちには、ミーティングで練習の意図を伝え、練習中、居残り練習でも積極的に声をかけた。終了後にはリモートで取材対応し、「選手たちの姿勢はもちろん、私が哲学を伝える意味でも初日にしてはとてもいい出来でした。声を掛けた選手には、テクニック、アクションの修正点を伝えました。チームの成長とともに個々の成長が大事。そんな選手が多いほど、全体のメリットになるので」などと振り返った。一般には非公開練習だったが、サポーターが練習場に掲げた「ロティ―ナ監督 ウエルカム」の横断幕を目にしたといい、「とても感激しました。我々の仕事が皆さんの満足につながればと思います」と感謝の意を示した。
昨季までJ1セレッソ大阪を指揮したロティーナ監督は、いったんスペイン出身に帰国。今年に入って再来日したが、新型コロナウイルス感染拡大防止策に伴う隔離期間のため、16日のチーム始動以降は、ウェブで練習を見ていたという。昨季の試合、新加入選手の映像を自室で見るなどしており、「シーズン中にシステムを変えてたりしていますし、このチームにいろんな可能性を感じました。とても有意義に時間を使えました」などと振り返った。
ロティーナ氏は、スペイン1部リーグでも指導者として結果を残しているが、カタールを経て2017年のJ2東京ヴェルディから、Jリーグでのキャリアを重ねている。その理由を問われると、「カタールに残るオプションはありましたが、東京ヴェルディとの契約は迷わなかった。以前から日本についてのいい評判を聞いていたので。そして、その選択は間違っていなかった」と説明。自分の指導者としての「哲学」については「人をリスペクトし、全員の話を聞くことです。批判する前に相手の立場を理解することが大事だと思っています」と話し、人格者の一面をうかがわせた。