三者協議続く袴田事件 巌さんの姉・ひで子さんが会見 「ここらへんで決着をつけてもらいたい…」 浜松市
再審について三者協議が続く袴田事件で、袴田巌さんの姉・ひで子さんが7月から8月にかけて行われた3回の証人尋問を振り返り、再審開始に期待を寄せました。
袴田事件では、事件の1年2ヵ月後にみそ樽から犯人が着ていたとされる血液の付いた「5点の衣類」が見つかっていて、この血液の色をめぐり弁護団と検察の意見が食い違っています。これについて東京高裁では、7月22日から8月5日までに
弁護側と検察側の法医学者らの証人尋問が3回行われ、それぞれの証人が双方のみそ漬け実験の方法や結果について説明しました。証人尋問は公開で行われましたが袴田巌さんの姉・ひで子さんは傍聴が許されすべての回に出席。午後、自宅のある浜松市で改めて振り返りました。
袴田ひで子さん:「向こう(検察)はどうしても赤みが残ると言いたいんでしょう。それもしょうがないのかなと思って聞いておりました。(証人に)的確に答えていただいているから弁護士さんも安心していたんじゃないかと思います」
また巌さんの最近の様子について、拘置所生活を長く送っていたことによる拘禁反応の症状は残っているものの、以前よりも人とのコミュニケーションが増え、健康上の問題もないと話しました。
三者協議では年内にも弁護側と検察側の双方が最終意見書を提出する方針で、その後裁判所の判断を待つことになります。
袴田ひで子さん:「今回はまあ、再審開始になるではないかと私は思っております。でも裁判は裁判所が決定を下すので、裁判所の決定があるまでは何ともいえません。ここらへんで決着をつけてもらいたいと思っている。56年戦ってよかったと思うような結果には大いに期待しています」