高2で立った甲子園の好投秘話…3年目で飛躍する阪神・高橋遥人投手 静岡市・常葉橘高出身
阪神タイガース高橋遥人投手 常葉橘高校出身24歳 ただいま売り出し中!
静岡市出身で、阪神タイガースの高橋遥人投手。大卒3年目のサウスポーは、今年、縦じまのユニフォームを着て、大きく羽ばたこうとしています。 阪神期待のサウスポーの今季初登板は、先月6日。甲子園で行われた伝統の一戦で、静岡市出身の高橋遥人は躍動しました。首位・巨人を相手に、5者連続を含む11奪三振、7回無失点で、今季初勝利をあげました。
高橋遥人投手:「すごい緊張したんですけど、次もしっかり試合を作って勝利に貢献できればいいと思います」
常葉橘高校出身の24歳。タイガースのエース候補に話を聞きました。
高橋投手「チームに貢献しようと投げた結果、思い切って投げられる」
片山アナ:今シーズンのここまでのピッチングいかがですか
高橋遥人投手:「なんとしてもチームに貢献できるようにと投げた結果、思い切って投げられているかなと思います」
3年目の今年、高橋はここまで6試合に登板し2勝3敗、防御率は2.03(9月21日現在)。去年と比べ、防御率の良さが目立ちます(去年は3勝9敗 防3.78)。
その理由は…“粘り”
今月7日の巨人戦、高橋は5回に追加点を許し、なおも一死満塁というピンチで、勝負強い巨人・中島を…ダブルプレー。粘りの投球で試合を作りました。
高橋投手「ピンチになっても去年より焦らない」
高橋遥人投手:「しっかりコースに投げられたり、低めに投げ切れたり、いろいろな理由はあると思うんですけど、1回打たれてもピンチになっても、去年よりは焦ってもいないし、粘れているんじゃないかな」
2年の夏、夢舞台で好投。総監督「投げさせる予定はなかったが…」
常葉橘時代の高橋選手
そんな高橋は、中学高校の6年間、地元の常葉橘で野球に打ち込みました。大きな転機は、高校2年の夏、背番号10で立った甲子園。福井工業大学福井戦に2番手で登板し、4回と3分の1を無失点。甲子園で堂々のピッチングを披露し、“高橋遥人”の名前が知られるきっかけとなりました。この好投の裏には、知られざるエピソードが。 常葉橘中学と高校で総監督だった下山秀樹さんが明かします。
下山秀樹さん:『投げさせる予定はなかったんですけども、高橋が甲子園の試合の前日にびっくりするぐらい(調子が)よくなったんです。野球の神様じゃないですけど、なんかそういう甲子園に愛されている感はすごいあって、あのタイミングで甲子園で力を出せるというのは本物の力がないと出せない」
甲子園での好投でプロ注目の選手に…あきらめかけたこともあったが
甲子園での好投で、プロのスカウトも注目する存在となった高橋。しかし、本人曰く「好不調の波が激しかった」。その後は、目立った結果を残すことができず、3年生の夏も静岡大会の4回戦で敗れ、プロ野球選手になる夢を諦めかけました。
高橋遥人投手:「プロ野球選手になれるとは…めざしていた部分はあったんですけど、何回か挫折するじゃないですか。自分のことをわかっていなかったので、無理かなというか、精いっぱいやったかなと思ってしまったことがありましたね」
下山秀樹さん:「諦めかけてはいるんですが、こちらはなんとかつなぎとめようと諭した」
高橋遥人投手:「大学に行ったことは、橘高校の指導者や先生方のおかげかなと思います」
2017年、ドラフト2位で阪神に入団
亜細亜大学でさらなる成長を遂げ、2017年、阪神からドラフト2位指名を受けた高橋。ルーキーイヤーの4月には、高校2年生以来となる甲子園のマウンドでプロ初登板初勝利。高橋はいま、甲子園で野球ができる喜びをかみしめています。 高橋遥人投手:「本当にすごいところなんだなと、投げていても練習中でも思いますし、他球団の人から、甲子園はちょっと違うと聞いたことがあるので、そういうところでできるのは、本当に幸せなこと。一生懸命、全力プレーで頑張りたいと思います」
そしてー15日。
今シーズン4度目となる首位・巨人戦に登板した高橋。巨人のエース菅野と中盤まで互角に渡り合いましたが負け投手に。静岡市出身の左腕は悔しさをバネに、虎のエースへの道を歩んでいきます。