【全国高校野球選手権静岡大会】一球の怖さを知った去年の夏 兄の夢を引き継いで第1シードで甲子園に挑む 加藤学園
創部28年目の今年。
春の県大会初優勝を果たし、その勢いで東海大会も制した加藤学園。
その東海チャンピオンが第一シードで初めての夏の甲子園を目指します。
チームをまとめるのがキャプテンの太田侑希選手。
センターを守る外野の要です。
太田侑希君:
「自分はキャプテンという立場なので一つの声とか、自分が一番姿勢を見せないといけないと思っていますし、あとは守備、一球の怖さを自分は知っているので、その一球のミスも許されないという緊迫感、緊張感を持った練習を意識してやっていました」
去年の夏
その一球の怖さを知ったのは去年の夏でした。
4回戦。静岡高校との試合。
同点で迎えた9回裏の守り。
ツーアウトランナー1塁2塁。
2塁ランナーが帰ればサヨナラ負け。
打球はセンターを守る太田選手の前に…
太田侑希君(声のみ):
「あそこで迷ってしまったっていうところで自分の負けだと思いますし、あそこ絶対落とさない気持ちがあれば、頭から食らいついて捕れたと思うんですけど」
太田侑希君:
「とれなかった後、試合負けた後にお兄ちゃんから「お前は来年がある」って言われて」
去年のキャプテンは太田選手の兄、圭哉さんでした。
太田侑希君:
「その時自分がキャプテンをやるって決めたっていうのもありますし、あとは絶対お兄ちゃんの分まで自分が甲子園行くってそこで誓ったというか、絶対行くって心に決めました。」
キャプテンとして甲子園を目指す
3年生引退後、立候補して兄からキャプテンを引き継ぎました。
練習でもあの夏の経験を生かし、打球が来たら前に突っ込むことを意識しています。
米山学 監督:
「太田の成長がチームの成長かなって思っています。自分の結果ばかりではなくて今、自分がやらなければいけないこと。自分の結果よりもチームのことを第一に考えてやるということができてきているのかな。」
「1球の大切さ」を心に刻んだキャプテンが兄の想いを胸にチームを初の夏の甲子園へと導きます。
太田侑希君:
「自分たちは決して強くないし、周りは東海優勝っていう形で見ると思うんです。けど自分たちは挑戦者っていう形で夏、一戦、一戦必死に挑んでいきたいと思います」
加藤学園は7月16日に愛鷹球場で桐陽と戦います。