4月9日統一地方選挙① 静岡県議会選挙のポイント「51議席」

静岡県議会議員選選挙は9日の投票に向け、県内各地で選挙戦が行われています。今回の県議選の焦点のひとつが、知事の不信任決議案可決に必要な「51議席」です。

画像: 4月9日統一地方選挙① 静岡県議会選挙のポイント「51議席」 youtu.be

4月9日統一地方選挙① 静岡県議会選挙のポイント「51議席」

youtu.be

 任期満了に伴い、3月31日に告示された県議選。

 熱海、三島、富士宮、そして浜松の浜北区など、県内34選挙区のうち15の選挙区で、立候補者が定数を上回らず25人の無投票当選が決まりました。

 18選挙区で無投票当選になった1979年に次いで、選挙区として過去2番目に多い数です。

静岡大学 井柳美紀教授:
「新規参入で入っていくのが難しいというのが1人区や2人区。人口規模の小さな市町で特に議員のなり手不足が進んでいる」

 残る19選挙区で繰り広げられている選挙戦。

 今回、注目の数字があります。

 それが「51議席」です。

画像1: 4月9日統一地方選挙① 静岡県議会選挙のポイント「51議席」

静岡大学 井柳美紀教授:
「今回の県議選のポイントは、川勝知事の不信任に必要な51議席が確保されるかされないかという点かなと思います」

 法的拘束力のある、知事の不信任案の可決には、議員の4分の3以上の賛成が必要で、県議の68人のうち51人の賛成が必要となります。

 2021年、川勝知事の「コシヒカリ発言」をめぐり、不信任案は風雲急を告げましたが、結局見送られました。

 代わりに法的拘束力のない「辞職勧告決議案」が議会にはかられ、賛成多数で可決されました。

 不信任案が可決されたことは県政史上ありません。

 こちらは改選前の会派別勢力図です。

 ポイントとなる「51議席」を見据えた議席争いが始まっているのです。

 今回の県議選への党派別立候補者の一覧です。

 無投票当選を決めた25人を除くと、残る19選挙区43議席をめぐり、67人が選挙戦に挑んでいます。

静岡大学 井柳美紀教授:
「51議席に達した場合、あるいはそれに近くなった場合も含めて、今回の結果次第では、知事と議会との関係は非常に緊張感が高まる可能性はある

画像2: 4月9日統一地方選挙① 静岡県議会選挙のポイント「51議席」

注目される長泉町

 今回注目される選挙区が長泉町です。

 これまで隣の清水町と合わせて定数1でしたが、人口増加を背景に今回の選挙から、単独で定数1の選挙区になりました。

画像1: 注目される長泉町

静岡大学 井柳美紀教授:
「注目の一つは新設の長泉選挙区、この新しくできた長泉選挙区を最初制するのは自民系なのか非自民系なのかというのが一つのポイント。この結果は51議席にも影響を与えてくる選挙区かなと思います」

 立候補しているのは届け出順に、

 無所属で立憲民主党などが推薦する、新人の渡辺迅氏(54)。

 兄である渡辺周衆院議員の秘書を7年務めました。

渡辺迅氏:
「川勝知事はこの地域で、強みを見つけていかした知事でもありますので、
この部分は支えて行きたいと思っていますから、川勝知事に全面的に賛成するわけではないが、支えるということはある程度知事にも修正をうながしながら、支えていきたい」

 自由民主党新人の加藤祐喜氏(36)は長泉町の町議会議員を2期つとめました。

 勝俣孝明衆院議員も応援に駆け付けます。

加藤祐喜氏:
「今までの自民党であれば、自民党としての評判もあるし立憲民主党の推薦を受けている方でもあるので、その辺のところが争点なのかなと思います」

静岡大学 井柳美紀教授:
「自民党が複数出ている、あるいは、保守系候補者と自民党が複数出てるような選挙区で保守票がどのような形で割れるのか、そこらへんがひとつ気になりますね。非自民系のほうは、候補者の擁立が十分ではなかったかと思います。ただそうはいっても、自力で川勝不信任を阻止する事のできる議席というのは立てているので、現職をしっかりおさえ、新人も当選させというところでこちらも、どれだけ組織的選挙できるのかなと思います」

画像2: 注目される長泉町

 県議選は静岡・浜松市長選と同じ9日投票が行われ、即日開票されます。