派遣要請は300件以上…ボランティアが本格的に活動開始 台風被害の静岡市清水区
静岡市では29日から災害ボランティアの活動が始まり、被災した家の片付けなどをしました。
「静岡市清水区の石川地区です。こちらの巴川につながる支流が氾濫したということで、あたりには大量の土砂がひろがっています。
浸水の影響で災害ごみもご覧のように山積みさている状況です。そんな中、きょうから市内では災害ボランティアの活動が始まり、こちらのお宅でも、土砂の撤去作業が進められています」
静岡市清水区の石川地区。
この地区周辺の断水は解消されましたが、川沿いの住宅にはいまだ土砂が溜まったままです。
土砂をかき出していたのはボランティアです。
静岡市では29日から災害ボランティアの活動が本格的に始まりました。
ボランティアは静岡県内在住の人を対象に、事前に県の社会福祉協議会などが募集し、28日までにおよそ1340人が登録。
初日の29日は160人が市内3つの区の被災現場に派遣されました。
清水区には70人が派遣され、5人1組で床上浸水の被害が多発した巴川沿いを中心に支援活動にあたりました。
● ボランティア(男性)
「めちゃくちゃ(泥が)多いですね。
しかも水が含んでいてめちゃくちゃ重いので、これをかきだすのが大変」
協力しながら泥をかき集めますが…
●「あんまり(袋に)いっぱいにしちゃうと」
「ちぎれちゃうビニールが」
土砂にはいまも水分が多く含まれているため、撤去も一筋縄では
いきません。
この家に1人で暮らす92歳の寺田直枝さんは、28日まで千葉県に住む娘のまり子さんらに家の中の片付けを手伝ってもらっていたそうですが、外まで手が回らずボランティアを要請しました。
● 寺田直枝さん(92)
「本当にありがたいと思います」
● 娘のまり子さん
「助かるよね。私たちだけじゃ何もできないもんね」
● 直枝さん
「幸いこの子がいてくれたから私1人だったら死んでた。
この世にいなかったかもしれない。
本当に何と言ったらいいか分かんないけどありがたいですね」
これまでに市に寄せられたボランティアの派遣要請は300件以上。
現在もボランティアは募集中で、あす以降も支援活動を続けると
いうことです。
● ボランティアの静大生
「すごい助かったよとか言っていただいて、自分たちが出来ることが微力ながら力になれているんだなと思うことができたので、これからも出来ることをやっていきたい」