そろそろ節分ですね…今年の「恵方巻き」はどんなものが人気？「値上げの波」直撃に静岡県内の販売店はどう対応する？

天神屋　広報部　鈴木実理部長：
「価格が高くなったというところを客に感じさせないような形で」

田子重西中原店　増田克己店長：
「一部海産物については値上げせざるを得ない商品もあった」

　季節のイベントとして欠かせなくなってきた恵方巻きにも、「値上げの波」が直撃しています。

天神屋の一番人気は？

伊地健治アナウンサー：
「お弁当や総菜などを販売している天神屋曲金店です。このお店では節分を前に先週から恵方巻のコーナーを設置しました。すでに事前の予約が多く入っているということです」

　熱々の静岡おでんを店内で販売することでもおなじみの「天神屋」。

　こちらの店では、来月3日の節分を4日後に控えた30日の段階で、すでに150本以上の恵方巻きの予約が入っていました。

Qここで売っている恵方巻は2種類？

天神屋　広報部　鈴木実理部長：
「長年人気のある今年は2種類用意して恵方巻を販売している」

Q一番人気は？

「こちらの福天神巻」

　30年以上前から販売している「丸かぶり福天神巻」。

　卵やかんぴょうなど定番の具材がぎっしり詰まっています。

　税込み599円とお手頃価格ですが、実は去年より少し値上げしています。

　背景にあるのは原材料費の高騰です。

食品ロスを減らし予約販売を中心に

帝国データバンクによりますと、2月1日から冷凍食品やケチャップといった調味料など食品全般、ティッシュなどの日用品を含む4283品目が値上げされます。

　値上げされる品目数は去年10月のおよそ6700品目に次ぐ多さです。

　恵方巻きの主な原材料の価格も、のりが4％、卵が35％、マグロが40％以上、それぞれアップ。

　大手コンビニやスーパーなど104社を対象とした調査では、恵方巻き1本の平均価格は70～160円前後値上げしているということです。

　天神屋でも原材料費は去年に比べ15％ほど増加したそうですが、それでも低価格路線を貫いたと言います。

天神屋　広報部　鈴木実理部長：
「卵だとかそういったところは価格が上がっているが、今回は本当に手に取りやすいような形で低価格商品に設定している」

サーモンやイカ、数の子などの海鮮具材が詰まったもう一つの定番「丸かぶり海鮮巻」は、去年より少しサイズを小さくすることで、699円（税込み）と値段をおさえました。

　値上げ感を和らげるほかに、食品ロスを減らすため店頭での陳列は押さえ予約を受けたものを中心に販売することにしました。

天神屋　広報部　鈴木実理部長：
「いつもの味でいつもの家庭でというところで、価格が高くなったというところを客に感じさせないような形でこれからも色んなものを提供できればと」

田子重では？

一般市民の台所、スーパーマーケットでも値上げの中での恵方巻き商戦が始まっていました。

伊地健治アナウンサー：
「静岡市内のスーパーマーケットです。こちらはお寿司の販売コーナーで海苔巻きやにぎりずしなどが売られています。2月3日節分当日はこのコーナーすべてが恵方巻で埋まってしまうそうなんですね。そしていまはこのように一口ずつ色々な恵方巻を試しで食べられるセットが販売されています」

　恵方巻きの売り上げは年々右肩上がりだというこちらの店では、節分当日に売りに出すもののうち、5種類を先駆けて味わえる「恵方巻お試しセット」を販売。

　客のニーズをあらかじめ把握し、なるべく無駄な商品を出さないようにする狙いがあります。

Q今年の恵方巻は何本くらい用意する予定で去年に比べて増やしている？

田子重西中原店　増田克己店長：
「今年は本数にすると全部で4500～5000本ぐらい用意できたらいいなと。（去年より）10％は増やしている。去年も夕方ぐらいに品切れしてお客様にご迷惑をおかけしたので、今年はできるだけ多く作れる分だけいこうかなと」

　自信をのぞかせる一方で、やはり値上げは避けられなかったと言います。

田子重西中原店　増田克己店長：
「一部海産物については値上げせざるを得ない商品もあったが、16品目中7品目は値段も据え置いて、田子重も頑張って販売するのでそういう意味ではお客様も喜んで頂ければいいかなと」