密を避けて効率的に ワクチン注射のシミュレーション 静岡・藤枝市
4月から65歳以上の高齢者、およそ4万5千人へのワクチン接種を予定している静岡県藤枝市。
きのう行われた訓練には地元医師会や地域住民など、およそ70人が参加しました。
ワクチン接種に向けたシミュレーションを行うのは磐田市に続いて、県内で2例目です。
● 藤枝市担当者
「きょうの(シミュレーション)があったものですから、全部で5人のスタッフで(磐田市の訓練に)行かせていただきました。
市民の方が初めてやることですので、困らないようにするということで…」
磐田市への視察で得た反省点を踏まえ、今回の訓練には2つのポイントがありました。
●ポイント1 受付・予診票記入時の密回避
ワクチンの接種会場では、まず受け付けをして、予診票の記入に移ります。
その前に行う体温測定に、密になるタイミングが―
● 藤枝市担当者(INS 現場の画)
「磐田市はサーモグラフィーで検温していたが、かえってうまくいかずに時間がかかっていたので、非接触型の体温計でやった方が、スムーズにいくかなと思いまして…」
当初は藤枝市もサーモグラフィーによる検温を予定していましたが急遽変更。
その後、予診票を記入する場面にも改善点がありました。
● 藤枝市担当者(INS現場の画)
「(磐田市では)予診票(記入)のところで結構密な状態で。
藤枝市は(磐田市の)3倍くらいのスペースを確保できたと思うので、なるべく密にならないことを注意した。」
スペースを確保するため、1つのテーブルを一人で利用できるように案内。
混雑時に2人が座る場合に備え、机の上にはアクリル板を設置しました。
医師による問診が終わったら、いよいよワクチン接種。
肝心の「ワクチン接種」のタイミングでもポイントが。
● ポイント2 ワクチン注射の効率化
● 藤枝市担当者
「問診と(ワクチン)接種と(一度に)両方することで、時間短縮と受ける方の負担の軽減を図った。医師3人態勢で運営することになっていて、密を避けられると思う。」
今回の訓練では医師の問診とワクチン接種を同じ場所で同時進行。
移動時間のロスをなくす狙いです。
さらに、3か所で同時にワクチン接種を行うことで、待ち時間の短縮と待機スペースの混雑回避を目指します。
反省を生かして工夫しながら行われた今回の訓練に、参加者は…
● 参加者 80代
「案内通りにスムーズに回っていた。」
Q 密だなという印象はあった?
「そんなに密には感じていない。これだけ椅子が離れていたら問題ない気がする。」
● 参加者 70代
「やってよかったと思う。本番はもっと大勢いてもっと時間かかる。それが不安。」
●ON みやはら内科クリニック 宮原健夫医院長
「(ワクチンは)筋肉注射なので若干出血する可能性があるので、しっかり止血しないとならないが、荷物をもっているとどうしても(注射した箇所を)押さえられないので、そこは課題。」
藤枝市は集団接種に向けて、すでに100人以上の医師を確保しているといいます。
しかし、確保できている看護師はギリギリの人数で、いぜん課題のまま。
また、ワクチン供給の見通しが立たず、人を確保するにもスケジュールが立てられない状況です。
● 藤枝市担当者
「医者が自院の看護師を帯同してくれることと、市立病院で/何人か声をかけてくれると聞いているので、それでなんとかなるかなと。目途がったところ。」
Q安心に至る確保状況ではない?
「そうですね。本当に緊張しながら、業務が過多になりながらということで出来る範囲になってしまうけど、皆さんに迷惑がかからないような接種体制を維持していきたい。」