【袴田事件】弁護側『大学教授の意見書』を新証拠として提出へ 長期間みそに漬かった血液には「赤み残らない」 静岡

 いわゆる袴田事件の再審=裁判のやり直しを巡り、弁護団らは公判で専門家を証人として尋問することを請求する方針であることがわかりました。

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【袴田事件】弁護側『大学教授の意見書』を新証拠として提出へ 長期間みそに漬かった血液には「赤み残らない」 静岡

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 袴田事件の再審公判に向け、19日午前、弁護団らが会議を開き、公判の進め方や今後提出する意見書などについて話し合いました。

 袴田巌さん(87)は1966年、旧清水市でみそ会社専務一家4人が殺害された事件で、一度は死刑が確定しましたが、今年3月、再審開始が正式に決まりました。袴田さんの犯行着衣とされる血染めの5点の衣類を巡っては、再審を認めた東京高裁は、捏造の可能性が高いなどと指摘していました。

 検察は8月、再審公判に向けて裁判所に提出した意見書の中で、事件の1年2カ月後にみそに漬けられた状態で発見された5点の衣類の血の色について、長期間みそに漬けられても「赤み」が残ることは不自然ではないと主張。これに対し、弁護側は「具体的にどういう場合に『赤み』が残るかについては触れられておらず、可能性として指摘しているだけであり、科学的な議論ではない」として、近く、検察の主張に対する反論の意見書を提出するということです。

小川秀世弁護士:「検察官の意見書は、実際には袴田さんの犯人性を立証できるようなものではないが、非常に印象を悪い方向に持って行こうというような意図があるから、こちらも一つ一つ反論しなければいけないだろうということで」

 また、弁護団は、1年以上みそに漬かった血液は、実験結果に基づき「赤みが残ることはない」と主張する旭川医科大学の教授と助教の意見書を、新証拠として裁判所に提出する方針で、証人として尋問することを請求することを決めたということです。